金融資産形成

【再現性の高いFIRE本】『父が娘に伝える自由に生きるための30の投資の教え』(ジェイエル・コリンズ)

2019年の年末くらいからFIREFinancial Independece, Retire Early:経済的自立と早期リタイア)本をよく見かけるようになりました。

私も以前、『FIRE 最速で経済的自立を実現する方法』(グラント・サバティエ)(2019年12月20日出版)を読みましたが、FIREを目指すための具体的な手段や考え方が紹介されていて非常に参考になり、より一層FIREを目指したいという気持ちが高まりました。

そして、今回読んだFIRE本というのが、『父が娘に伝える自由に生きるための30の投資の教え』(ジェイエル・コリンズ)(2020年1月22日出版)です。

本のタイトルを見て、特別FIREという文言が使われている訳ではありませんが、本屋でパラパラとめくっていると、自由経済的自立という単語が頻繁に出てきており、もしやと思って購入した次第です。

以前読んだ『FIRE 最速で経済的自立を実現する方法』と比べると、FIRE感は多少弱いですが、経済的自立を目指すための考え方・手法を学ぶにはとてもいい本だと思います。

では、さっそく本書を読んで重要だと思ったことや個人的に気になったことを紹介していきたいと思います。

本記事で伝えたいこと

支出は稼ぎより少なくする。余りは投資する。そして、借金しない。

シンプルな道を歩んでいけば、「会社に縛られないお金」は気づかないうちに貯まっていき、働かなくてもよい状況になる。

こんな人におすすめ!!

・FIREを目指している

・FIRE本に興味がある

・長期的な資産形成に取り組んでいる

著者について

まずは著者の紹介から。

著者はジェイル・コリンズさん。

肩書はファイナンシャル・ブロガーでブログ「jlcollinsnh.com」を運営されています。

1975年から投資を行っている個人投資家でもあります。

何度も転職をする中で、収入の範囲内で生活するようになり、気がつけば夫婦どちらも働かなくても暮らせるようになっていたといいます。

実践したのはシンプルな投資だけで、収入の半分を投資、借金をしない、バンガード創業者ジャック・ボーグルの教えに従ってインデックスファンドに投資をする。

この方法で経済的自由を手に入れています。

以前読んだ『FIRE 最速で経済的自立を実現する方法』の著者グラント・サバティエさんはネットビジネスなどで稼ぐ力を高めてFIREの実現を早めていましたが、本書の著者ジェイエル・コリンズさんは倹約とインデックス投資によってFIREを実現している方という印象を受けました。

FIREにできるだけ早く到達したいのであれば、グラント・サバティエさんのように稼ぐ力を飛躍的に向上させることが重要ですが、時間をゆっくりかけて長期的な資産形成でFIREを目指すのであればジェイエル・コリンズさんの手法は比較的再現性が高いという風に感じました。

経済的自立に到達するための重要なガイドライン

本書の冒頭部分にて、著者による重要なガイドラインが記載されていましたが、この部分こそが、経済的自立に到達するために非常に重要な考え方だと思ったので紹介させていただきたいと思います。

収入の範囲内で消費する借金はしない

・ここに書いてあることだけをすれば豊かになれる。お金だけでなく、人生そのものが。

・借金するのは、血を吸う虫に覆われているようなものだ。

・ナイフを研ぎ、少しずつ虫を剝ぎ取りなさい。

・収入をあるだけ使っているのは、お金にまみれた奴隷でしかない。

・お金に無責任な人と付き合わないこと。そんな人にあなたのお金を触らせてはいけない。

・投資アドバイザーを近づけないこと。ほとんどのアドバイザーは自分のことしか考えていない。彼らと付き合って、よい運用先を選ぶのに時間を使うくらいなら、自分自身でやっていける。あなたのお金について、あなた以上に本気で考える人はいない。

・あなたは自分のものを所有しているが、同時にそれらに縛られてもいる。

お金で買えるものよりも貴重なのは自由であること

・人生にはお金以外の決断もあるが、どんな決断でも、その経済的なインパクトを常に考えるべき。

・健全な投資は複雑ではない。

収入の一部を貯めようお金を貯めていないことがあとで自分を縛る障害になる

節約してより多く投資すれば、「会社に縛られないお金」が早く貯まる

収入の半分は投資に回そう借金をしていなければ十分に可能

収入の多くを貯蓄に回す利点は、投資を増やすだけでなく、控えめに暮らす方法も身につくことにある

・株式市場は投資する有力な市場だが、激しく上昇、下降することも忘れずに。そういうものだ。下がったらもっと買おう。

・ただし、下がったときに買うことはとても難しい。まわりの人々もニュースもパニックに陥り、誰もが「売れ」と叫んでしまう。

・メディアの人々の中には将来を予測できるという人もいるが、先のことは誰にもわからない。みんな妄想に駆られているだけ。無視しよう。

・投資額の4%で1年を暮らせれば、経済的に自立しているといえる。

どれも重要だと思いますが、個人的に大事だなと思えた部分を太字にしています。

私が資産形成に取り組み始めて最も重要だと感じるのが、お金があれば自分の持てる選択肢が広がる、つまり自由を得られるということ。

そのために資産形成の公式=収入-支出+(資産×運用利回り)を最大化することが重要だと思っています。

本書では、収入(稼ぐ)部分については全く触れられていませんが、支出を減らすことの重要性についてはかなり述べられています。

経済的自立を目標にするなら、支出が少ない方が達成しやすいのは間違いないです。

著者は支出を減らして、収入の50%を投資に回しているのが大きな特徴だと思います。

時間は長期的な視点で考える必要はありますが、支出を最小化し、より多くの資金を投資に回すというのはかなり再現性の高い経済的自立への道だと思います。

こうして”会社に縛られないお金”を作った

最近、いろんなビジネス書を読んでいて感じるのは、成功者は達成したい目標を定めて明確にイメージし、その目標を達成することを逆算して計画・行動をしているという共通点があるということです。

著者についても経済的自立を達成している成功者として同じ共通点があるのではないかという視点で本書を読んでいましたが、やはり当てはまる部分がありました。

著者が経済的自立を目指すことになったきっかけは、とある小説との出会いからです。

ジェームズ・クラベルの『ノーブル・ハウス』という小説を読んで、”会社に縛られないお金”という言葉を知り、そのときから著者の目標は”会社に縛られないお金”だと明確に定まったといいます。

そして、その目標に対して取り組んだことも非常にシンプルです。

①収入の50%を確実に貯蓄していたこと。

②借金をしなかったこと(自動車ローンを組んだことはありません。)

③バンガードの創設者であり、インデックスファンドの投資家であるジャック・ボーグルが40年も前に完成させたインデックス投資の教えをしっかり支持したこと。

かなりシンプルに見えますが、実際にこれを長期間かけて実践するのは難しいと思います。

私も現在のところ、収入の30%程度しか投資・貯蓄にまわせていないので、この比率を50%に上げるのでもそれなりに努力が必要です。

そして、インデックス投資という手法も短期間で成果が出るものではなく、長期間かけて結果が出てくるものだと思うので、継続力も重要です。

私の推測ですが、やはり”会社に縛られないお金”という明確な目標がブレなかったことによって、これらのシンプルな3つの行動を継続できたのではないでしょうか。

シンプルな道を歩んでいけば、「会社に縛られないお金」は気づかないうちに貯まっていき、働かなくてもよい状況になる。

『父が娘に伝える自由に生きるための30の投資の教え』ジェイエル・コリンズ

おわりに

いかがでしたでしょうか。

『FIRE 最速で経済的自立を実現する方法』(グラント・サバティエ) がFIREに特化した本だったので、最初は本書についてもFIREに特化した本であることを期待していました。

そこまでFIREを意識した特別な本であるようには感じませんでしたが、長期的な視点でFIREを目指したい人にとってはシンプルでかなり再現性の高い考え方が学べる本だと思います。

ぜひ、FIREを目指している方やFIREに興味がある人は本書を読んでみられてください。

【関連記事】

過去に紹介したFIREに関連する本の紹介です↓