ファイナンシャルプランナー(FP)資格は1〜3級までありますが、一般的に就職活動や転職活動でアピールできるのはFP2級からとされています。
FP2級を取得することで、金融機関や不動産会社に就職・転職をする際に多少の差別化を図ることができますし、FP分野で独立・副業をする際にも役立ちます。
これから独学でFP2級の取得を目指されている方も非常に多いと思いますが、以下のことが気になっていませんか?
- FP2級って難しいんじゃないの?独学でも合格できる?
- FP2級を勉強するにあたっておすすめのテキストは?
- FP2級に独学で合格するために効率のいい勉強方法は?
先に結論をお伝えしておくと、FP2級はしっかりと勉強時間を確保し効率よく勉強することができれば独学でも合格可能です。
実際に私も知識がなかった学生時代にFP2級を独学で勉強して一発合格することができています!
また、私は新卒で大手証券会社に入社しており、数百名の同期がFP2級を受験した合否の結果も目の当たりにしているので、FP2級の感覚的な難易度や合格した人の特徴なども把握しています。
本記事では、そんな私の実体験も交えながら、これからFP2級に独学で挑戦しようとしている人に向けておすすめのテキストと効率のいい勉強法を紹介していきます。
ぜひ本記事を参考にFP2級の資格に挑戦していただければ幸いです。
- FP2級は独学で合格できる!
- おすすめのテキストは滝沢ななみさんの『みんなが欲しかった!FPの教科書2級・AFP』
- 独学でFP2級に合格するための効率的な勉強法は「①FP2級の過去問を解く→②分からない問題を確認→③空いた時間にスマホ学習」がおすすめ!
勉強時間を確保できればFP2級は独学で合格できる!
FP3級と比較すると難易度は大きく上がりますが、FP2級は勉強時間をしっかり確保できれば独学でも合格できます。
まずはFP2級の資格概要を押さえておきましょう。
試験日 | 第1回(5月)、第2回(9月)、第3回(1月) |
試験種類 | 学科+実技 |
受験手数料 | 学科(4,200円)/実技(4,500円) |
合格率 | 学科…49.20%/実技…62.11%【2022年5月】 試験結果データはFP協会のHPよりご確認いただけます。 |
FP2級は以下の受験資格のうち、いずれか1つを満たさなければ受験することはできません。
- FP3級に合格している
- AFP認定研修の受講が修了している
- FP実務経験が2年以上ある
金融機関に勤めている方やFP実務経験がある人は先にAFP認定研修の受講を終えてからFP2級に挑戦するケースもありますが、一般的にはFP3級に合格してFP2級に挑戦するケースが多いと思います。
ちなみに私は大学3年生でFP3級に合格し、大学4年生でFP2級に挑戦しました!
FP3級に合格してからFP2級を申し込む場合はFP3級の合格証書の合格番号の記入が求められるので合格証書は大切に保管しておきましょう。
受験資格を見ていただければお分かりのとおり、FP2級はFP3級の上位資格と言えます。
一般的には就職活動や転職活動においてアピールできるのはFP2級からとされていますので、金融機関への就職・転職を考えている方はFP2級を早めに取っておきたいですね。
私はFP2級を取得してから大手証券会社に入社していますが、入社前にFP2級を保有している同期はほとんどいませんでした。
FP2級の科目はFP3級と同じ、「ライフプランニング」「保険」「金融」「不動産」「タックスプランニング」「相続」の6科目が出題範囲になりますが、法人に関する知識がより求められるようになります。
具体的には、
- 中小法人資金計画【ライフプランニング】
- 法人に関する様々な税制【タックスプランニング】
- 事業承継対策【相続】
などの問題が追加されています。
受験形式はFP3級と同じく学科と実技から構成されていますが、FP2級の学科試験は4つの選択肢から選ぶマークシート方式です。
なお、実技試験は記述式での解答になるため、FP3級と比べるとやはり難易度は上がります。
試験種類 | 出題形式 | 問題数 | 試験時間 | 合格基準 |
---|---|---|---|---|
学科 | 筆記 (マークシート) | 60問 | 120分 | 36点以上 (60点満点) |
実技 | 筆記 (記述) | 40問 | 90分 | 60点以上 (100点満点) |
FP2級の合格率はだいたい40%前後であり、FP3級(合格率70%以上)と比べると少し難易度が高いと感じている方もいらっしゃるかもしれません。
ただ、安心してください!
FP2級は内容が少し難しくなりますが、合格基準は6割とハードルは低いですし、ある程度の勉強時間を確保し、効率的に勉強すれば独学でも合格することは可能です。
私自身もそうでしたし、新卒で入社した大手証券会社の同期も勉強時間を取れている人は独学でも全然合格することができていました!
人によって差はあるものの、FP2級に合格するために必要な勉強時間の目安は150時間〜300時間とされています。
- 【ある程度FP分野の知識がある人】100〜150時間
- 【初めてFP2級を受験する人】150〜300時間
私も当時は学生だったので、FP2級に合格するまでに200時間くらいは勉強していました!
独学でFP2級を受験するメリットとデメリット
FP2級は独学でも合格を目指せるとお伝えしましたが、独学にもメリットとデメリットがあるので認識しておきましょう。
独学でFP2級を受験するメリット
FP2級を独学で受験するメリットは以下の2つです。
- 費用が抑えられる
- 好きな教材で勉強できる
独学の場合、主に市販のテキストや問題集、Webサイトを利用して勉強するので教材費は5,000円以内に抑えられます。
また、書店に足を運べば、様々なテキストや問題集が用意されているので、自分自身で良いと思った好きな教材を使って勉強することができます。
自分で選んだテキストで勉強するのはモチベーション上がりますね!
独学でFP2級を受験するデメリット
一方、独学でFP2級を受験するデメリットとして以下のことが挙げられます。
- 挫折してしまう可能性あり
- 勉強時間がたくさんかかる
独学は自分で勉強計画を立てて、しっかりと継続的に勉強に取り組まなければなりません。
なので、モチベーションが途切れてしまったり、自分の勉強方法に自身が持てなくなると挫折してしまう可能性もあります。
また、独学で勉強の仕方を間違えてしまうと、遠回りして必要以上に勉強時間をかけてしまう可能性もあります。
FP2級になると、最短で合格するために通信講座を活用するというのも1つ有効な手段です!
下記の記事では、格安で受講できるFP2級の通信講座や質が高いおすすめの通信講座を4つに厳選して紹介しておりますので、気になる方は併せてご参照ください。
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【独学用】FP2級のおすすめテキスト
では、これからFP2級を独学で合格したいという方に向けておすすめのテキストを紹介します。
それは実際に私も学生時代に利用していた滝澤ななみさんの『みんなが欲しかった!FP2級(AFP)の教科書』です。
この『みんなが欲しかった!FPの教科書』は圧倒的な受験生の支持で売上No.1を獲得しています。
実際にFPの試験会場に行くと、試験前にこのテキストを見直している人が多いことは一目瞭然です!
私が『みんなが欲しかった!FPの教科書』をおすすめする主な理由が以下の2つです。
- フルカラー印刷で見やすく、図解や解説も丁寧で非常に分かりやすい
- ポイントをPDFファイルでダウンロードすることができ、スマホ学習にも対応している
本テキストの最大の特徴はフルカラー印刷で見やすく、図解や解説も丁寧で非常に分かりやすいという点にあります。
そして、板書でまとまったポイントはPDFファイルでダウンロードすることができ、スマホ学習にも対応している点も非常にいいです。
私も電車での移動やちょっとした隙間時間にポイントを整理できるように、PDFファイルをスマホに落とし込んで閲覧していました!
なんと今は専用のアプリまでリリースされているので、これまで以上にスマホ学習がしやすくなっています。
また、別売りではありますが、『みんなが欲しかった!FP2級(AFP)の問題集』も出ています。
問題を解く場合はFP協会が公表している過去問を実際にやってみるのが一番おすすめではありますが、過去問には解説がついていません。
より丁寧な解説付きで問題を解きたいという方は同シリーズの『みんなが欲しかった!FP2級(AFP)の問題集』も揃えておくといいと思います。
FP2級に独学で合格するための効率的な勉強法
FP2級を独学で合格するためには、しっかりと勉強時間を確保し、効率的に勉強していくことが重要です。
ここでは、効率よくFP2級の知識が習得できるおすすめの勉強方法を紹介させていただきます。
私の実体験や過去の反省も踏まえた上での勉強法になります!
独学でFP2級に合格するための効率的な勉強法がこちらです。
①FP2級の過去問を解く
FP2級に合格するために最も重要なのが過去問をたくさん解くということになります。
過去問をひたすら解くことがFP2級の合格の鍵となる理由は以下の2つです。
- アウトプットを中心とした勉強法を行うことにより、知識がより定着しやすくなる
- テストを受けるだけで学力が上がる「テスト効果」が実証されている
1つ目の理由がアウトプットを中心とした勉強法を行うことにより、知識が定着しやすくなるからです。
FP2級は知識の有無で点数が大きく左右される試験でもあるので、知識は忘れないように定着させておいた方が有利になります。
以前、私が読んだ『学びを結果に変えるアウトプット大全』という本では、インプットとアウトプットの黄金比を3:7と定義しており、アウトプットしないインプットは意味がないと述べられていました。
FP2級の勉強をはじめるにあたって最初にテキストを読み始める人は多いですが、インプット中心の勉強だと知識が定着しづらいので実際に問題を解くというアウトプット中心の勉強法をおすすめします。
2つ目の理由がテストを受けるだけで学力が上がるという「テスト効果」が実証されているからです。
こちらは日本女子大学人間社会学部心理学科教授、竹内龍人さんの著書『進化する勉強法』で述べられていましたが、テキストを読むだけの復習よりもテストによる復習に時間を使う方が得点が向上するといいます。
なので、FP2級を勉強する場合もテスト(=過去問)を利用して自分で思い出す努力をする勉強方法が効率的かつ効果的な学習方法です。
これらの2つの理由からFP2級に独学で合格するためにまず取り組んでいただきたい勉強法として過去問を解くということをおすすめします。
ちなみにFP2級の過去問は日本FP協会の試験問題・模範解答のページにて公表されており、誰でも閲覧可能です。
②間違えた箇所を解説やテキストで確認
実際にFP2級の過去問を解いたら答え合わせをしましょう。
そして、分からなかった問題や間違えた問題について解説やテキストを読みながら知識をしっかり定着させていきます。
ただ、さきほど紹介した日本FP協会が公表している過去問は解答はついていますが、解説はされていません。
そこで、おすすめしたいのが「目指せ一発合格!2級FP過去問解説」というサイトです。
こちらのサイトでは無料でFP2級の過去問の解説を見ることができます。
過去問を解いてみて間違えた問題については解説を読んで、ポイントを押さえましょう!
解説を読んでも理解が不十分だったり、それに関連する知識を併せて学んでおきたいといった時に『みんなが欲しかった!FP2級(AFP)の教科書』を使うことをおすすめします。
③空いた時間にスマホ学習
+αの勉強法として電車などの隙間時間を活用したスマホ学習をおすすめします。
学習の理論からいえば、学んだことを忘れないためには何より復習が重要です。
復習については一度にまとめて学習する集中学習よりも間隔をあけて復習を繰り返すといった分散学習の方が効果的だと言われています。
なので、先ほど紹介した 「目指せ一発合格!2級FP過去問解説」というサイトや『みんなが欲しかった!FP2級(AFP)の教科書』のPDFをスマホに落とすなどして、少し空いた時間にスマホ学習することでより知識が定着していくようになります。
私はよく電車の移動時間等に『みんなが欲しかった!FPの教科書』の板書がまとまったPDFを読んでポイントを整理していました。
FP2級の独学に関するよくある質問
FP2級の独学に関して、気になる点を質問形式でまとめました。
- FP3級を飛ばしてFP2級を受験することはできるの?
-
はい。FP3級に合格していなくてもAFP認定研修(基本課程)を受講し、修了すればいきなりFP2級を受験することができます。
また、FPの実務経験が2年以上ある場合でもFP2級の受験資格が得られます。
FP2級の受験資格- FP3級に合格している
- AFP認定研修の受講が修了している
- FP実務経験が2年以上ある
詳細が知りたい方はこちら - 直近1年間のFP2級の合格率は?
-
直近1年間のFP2級の合格率は以下のとおりです。
2021/9 2022/1 2022/5 学科 50.56% 41.51% 49.20% 実技 60.26% 56.33% 62.11% 出典:日本FP協会 - FP2級って難易度的にすごい資格なの?
-
FP2級は難易度的にはそこまで難しい資格ではありませんが、金融機関や不動産会社への就職や転職などでしっかりとアピールすることができる資格です。
ただ、FP資格には他にもAFP資格やCFP資格、FP1級といった上位資格が存在するので、FP分野のプロフェッショナルを目指したい方は上位の資格を目指しましょう。
まとめ:FP2級は独学で合格できる!
以上、ファイナンシャルプランナー(FP)2級を独学で合格するためのおすすめのテキストと勉強方法を紹介させていただきました。
FP2級試験はFP3級よりも範囲が広く、より高度な知識が求められるようになりますが、しっかりと勉強時間を確保し、効率的に勉強していけば独学でも合格は可能です。
改めて本記事でおすすめしたテキストと勉強方法をまとめておきます。
おすすめのテキスト | 『みんなが欲しかった!FPの教科書2級・AFP』(滝沢ななみ)¥2,090 |
効率的な勉強法 | ①FP2級の問題を解く(FP2級の過去問) ②分からなかった、間違えた箇所を解説やテキストを読んで確認する →おすすめサイト:目指せ一発合格!2級FP過去問解説 ③空いた時間にスマホ学習 |
FP2級を取得することができれば、転職活動や就職活動でもアピールできるポイントが増えたり、FP分野での独立や副業にも役立てることができます。
ぜひ本記事を参考に独学でFP2級の合格を目指していただければ幸いです。
また、多少のお金を払ってでも最短コースで効率良くFP2級を取得したいという方は通信講座を活用しましょう!
以下の記事では、格安で受講できるFP2級の通信講座や質が高いおすすめの通信講座を4つに厳選して紹介しているので、興味がある方は併せてご覧ください。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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