経済・投資理論

時間価値を高めた人が勝者に|『時間資本主義の時代』(松岡真宏)

こんにちは、経済的自立を追い求める20代の資産形成家アークです。

FIREなど経済的自立の考え方に触れるにつれて、時間価値の重要性に気づかされました。

そこで、時間価値についてヒントを得るために『時間資本主義の時代』(松岡真宏著)を読みました。

「時間資本主義」という概念を知ることができ時間資本主義の時代における消費行動、企業のあり方、働き方について「時間価値」の観点から学べる本でした。

コンサルタントの方が書いている本なので少々学術的ではありますが、今後ますます重要になるであろう時間価値の時代について新たな視点を持つことができます。

投資家として考えかたを広げることもできますし、時間資本主義時代の働き方など将来的な働き方を模索している人にとって参考になる本だと思います。

こんな人におすすめ!!

・時間資本主義とは何かについて知りたい
・投資家として先の時代の考え方を広げたい
・時間価値を上げる働き方を実現したい

著者について

著者はフロンティア・マネジメントの代表取締役である松岡真宏さんです。

東京大学経済学部を卒業後に野村総合研究所、UBS証券などで流通・消費部門の証券アナリストで活躍しており、2003年には産業再生機構に入社し、カネボウやダイエーの取締役に就任し再生計画実行に携わっています。

2007年にフロンティア・マネジメントを設立し、2018年に東証マザーズに上場を果たしています。

ちなみに、IPO時のフロンティア・マネジメントの公募価格は2260円、初値は5000円をつけています。

そんな気鋭なコンサルタントが時間資本主義の時代について様々な観点から読み解いていくのが本書です。

時間資本主義とは

本書のテーマである「時間資本主義」とは、ますます希少価値が高まる時間を資本と捉えて、経済や社会の流れを読み解く試みです。

時間の希少価値が高まる将来、人々は「時間価値」という観点から商品やサービスを選ぶようになるといいます。

特に以下の2つの時間価値が商品選択に関わってきます。

節約時間価値…その物やサービスを利用することによって時間が短縮でき、他の高次な目的のために使用可能な有意義な時間が生み出される。

創造時間価値…その物やサービスを利用することによって有意義な時間を過ごすことができる。

節約時間価値とは文字通り時間を節約することで、分かりやすい具体例を用いると時短家電が該当します。

私も時短家電の1つとしてロボット掃除機を持っています。

ロボット掃除機の導入前は自身で床の掃き掃除などを行っていましたが、現在はロボット掃除機に掃除を任せている間に本を読んだりと他の行動を取ることができるようになりました。

他の身近な例だと、パーソナライズされたニュースアプリ、コンビニ、コンビニのコーヒーなどが挙げられます。

創造的時間価値は、有意義な時間を過ごすためにその物やサービスを利用することです。

コンビニのコーヒーはコーヒーを安く、早く飲むために利用されるため節約時間価値に該当しますが、同じコーヒーを飲む行為でもカフェの場合は創造的時間価値に該当します。

私はカフェは読書をしたりする憩いの場所として数時間単位で利用することがあります。

カフェのアイスカフェラテが飲みたいという理由もありますが、カフェを利用する最大の理由はカフェという空間で自身にとって有意義なことに取り組むということです。

これが創造的時間価値の考え方になります。

私の場合、サウナも創造的時間価値に該当しますね。

要は、今後時間の価値が高まるにつれて、時間を買って他の有意義なことに時間を使うか、時間を有意義に過ごすためにお金を払うかといった部分に価値が高まっていくということです。

この節約時間価値と創造時間価値の考えに基づくと、中途半端な時間の価値が低下することが分かります。

通勤を例にとってみましょう。

最近はITの発達によってより細かな時間を使って作業することもできるようになりましたが、中途半端な通勤時間よりも短い、もしくは長い通勤時間の方が価値は高まっていきます。

節約時間価値に基づくのが、会社の近くに住んで移動時間を減らした分、自分の有意義なことに時間を当てるという選択になります。

創造時間価値に基づくのが、敢えて通勤に片道30分~1時間くらいの時間を作り、電車の中で本を読んだりすることに価値を見いだすという選択です。

ただ、満員電車でこのような時間を作れたとしても人によっては精神的にしんどい方もいると思います。

移動時に快適に作業できる環境を付加価値としているのが、新幹線のグリーン車だったり、飛行機のファーストクラスです。

今後はMaaSの進展によって、移動の創造的時間価値は飛躍的に高まっていくことが期待されます。

時間資本主義時代の勝ち組・負け組

次に時間資本主義の時代における個人の働き方について注目したいと思います。

『時間資本主義の時代』では、現代の職業人をこのようにマッピングしています。

縦軸は収入です。上にいけばいくほど収入が高いお金持ち、下に行くほど収入が低い人になります。

横軸は時間の有無です。右に行けば行くほど時間がある「時間リッチ」、左に行けば行くほど時間のない「時間プア」となります。

伝統的な近代国家においては圧倒的に左上象限のカテゴリー、すなわち伝統的エリートが勝ち組でした。

伝統的エリートはこれまで高い事務処理能力を背景に、高い給与や地位を獲得し、社会から羨望のまなざしで見られていました。

しかし、ICTが発達し、時間資本主義社会が到来すると、こういった順位付けに変化が出てきます。

高度な事務処理能力はICTにとって代わられる一方、肉体労働や力仕事の重要性は依然として残ったままであり、クリエイティブな人への需要は高まっていきます。

この場合、時間に余裕がある人ほど有利になります。

すなわち、時間資本主義の時代においては、創造生産性の高い人の価値が爆発的に高まる社会構造になっていくということです。

ここからは私の考察になりますが、伝統的エリートからクリエイティブクラスに向かうにはどうすべきかについて考えてみました。

伝統的エリートは正社員として収入はそれなりに高いけど、週5日会社に拘束され(移動時間も含む)、自由に使える時間が少ない状態です。

クリエイティブ・クラスは私のイメージでは、専門性の高いフリーランスやサイドFIRE(副業で稼ぎつつも経済的には自立している状態)が該当します。

伝統的エリートからクリエイティブクラスに移行していくには、以下の3つが重要なのではないかと思いました。

①突出した人的資本
②不労所得
③副業

突出した人的資本は、マネーリッチ(高収入)になるために必要です。

ある分野でのズバ抜けた専門性を身に着けることによって市場価値を上げていくことができます。

このレベルまで到達すると、会社に頼らずともフリーランスとして時間に自由を効かせながら高収入を得られるようになると思います。

不労所得は、株式の配当など働かずしてお金が入ってくるのも魅力ですが、もう一つ魅力な要素があります。

それが、時間の捻出です。

例えば、自身の時間価値(時給)を考えたときに、時間価値が1250円だったとします。

2500円の配当が入ってくれば、実質2時間の労働をせずに済んだとも言い換えられます。

不労所得の金額が多くなればなるほど、実際に自分が働く必要のある時間が減っていくため時間リッチの状態に近づけます。

副業については稼げるレベルに到達するまでにかなりの苦労を要すると思いますが、副業である程度稼げるようになれればクリエイティブクラスに近づけていると思います。

稼げるようになるまでに相応の人的資本が高まっている状態だと思いますし、会社員と違って収入は青天井で時間価値にも制限はありません。

小さく副業をはじめて、少しずつレベルアップしていくことでクリエイティブクラスに到達したいです。

まとめ

『時間資本主義の時代』を読んで、改めて今後は時間価値の重要性が高まっていくと感じました。

私が目指している経済的自立、FIREも時間価値を高めることでより早く到達することができます。

マネーリッチ×時間リッチであるクリエイティブクラスを目指して今後も日々努力を重ねていきたいと思います。

本記事で紹介した部分は一部でしたが、『時間資本主義の時代』はより専門的に時間資本主義という概念に触れることができる1冊なので興味がある方は本書を手に取ってみられてください。

最後までご覧いただき、ありがとうございました。

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