サウナ

サウナがもたらす医学的効果『医者が教えるサウナの教科書』(加藤容崇)

近年、サウナは大きな注目を浴びており、日本ではサウナブームが起きています。

特に2019年にテレビドラマ化されたタナカカツキ氏の『サ道』はサウナブームの大きな火付け役となったのではないでしょうか。

『サ道』は私も見ましたが、かなりオススメのドラマです。
Amazon Primeで見れますので、ぜひ見てください!!

私も友人のサウナーに誘われたのがきっかけで、サウナで”ととのう”を一緒に体験したところ、サウナの魅力にはまってしまった1人です。

そして今回、サウナドクターこと加藤容崇医師の著書『医者が教えるサウナの教科書』(ダイヤモンド社)を読みました。

この本の最大の特徴はサウナで「ととのう」ことの医学的根拠を学べることです。

本記事でも一部紹介しますが、サウナで「ととのう」ことによって仕事のパフォーマンスが上がる医学的根拠を知れば、もうサウナに行かない理由がなくなってしまいます。

仕事や人生のパフォーマンスを上げたい
サウナでととのうことの医学的根拠を知りたい
という方にぜひ読んでいただきたい本です。

こんな人におすすめ!!

・仕事のパフォーマンスを良くしたい
・人生をよりよくしたい
・サウナで「ととのう」ことの医学的根拠を知りたい

著者について

著者はサウナドクターこと、加藤容崇さんです。

慶應義塾大学医学部腫瘍センター特任教授・日本サウナ学会代表理事を務めています。

群馬県富岡市出身で、北海道大学医学部医学科を経て、同大学院(病理学分野専攻)で医学博士号を取得しています(テーマは脳腫瘍)。

専門はすい臓がんを中心にしたがん全般と神経変性疾患の病理診断です。

病理学、生理学にも詳しく、人間が幸せに生きるためには、健康習慣による「予防」が最高の手段だと気づき、サウナをはじめとする世界中の健康習慣を最新の科学で解析することを第二の専門としています。

サウナを科学し発信していく団体「日本サウナ学会」を友人医師、サウナ仲間と作り、代表理事として活動していらっしゃいます。

サウナで仕事のパフォーマンスが上がる医学的根拠

最近では、芸能人やアスリートなど、著名な方々にもサウナ好きを公言する人が増えてきました。

特にヤフーのCEO川邊健太郎さんなどビジネスエリートと呼ばれる方々の登場によって、「仕事ができる人」にはサウナ好きが多く「サウナ=スマート」な印象が強まっています

「仕事ができる人はサウナが好き」
ではなく、
「サウナが好きだから、仕事ができる」

はっきりとした因果関係は分かりませんが、相関関係があるのは確かです。

なぜなら、本書で解明されているとおり、サウナがビジネスのパフォーマンスを上げる医学的根拠が、次々と明らかになっているからです。

これが、サウナは最強の「ビジネスエリート製造機」と呼ばれる所以ではないでしょうか。

では、サウナがビジネスのパフォーマンスを上げる医学的根拠について紹介していきます。

効果①脳疲労が取れて頭がスッキリする

本書の著者加藤容崇医師は、サウナでしか得られない一番の効果は何かと聞かれれば、「脳疲労が取れること」だと答えられるそうです。

脳疲労の原因は、ぼーっとしている時にも色々と考えてしまうことによって、脳の70~80%のエネルギーが奪われることにあります。

このぼーっとしている時、すなわち、脳が意識的に活動していない時に働いてしまう脳回路のことをDMN(デフォルト・モード・ネットワーク)と言います。

脳が最大限のパフォーマンスを発揮できるようにするためには、DMNの消費量を減らすことが非常に大切です。

サウナに入ることによって強制的に思考を停止させられるため、DMNの消費量が減ります。

それにより、
脳がスッキリする
脳疲労を防げる
集中のスイッチに切り替わりやすくなる
集中に切り替わった状態が持続しやすくなる
等のメリットを得ることができるようになります。

以前、私も休日の午前と午後にブログや勉強を詰め込もうとして行き詰まったりしたときに間にサウナを挟んだことがありますが、スッキリ気持ちを切り替えて取り組むことができたので何か行き詰まった時にサウナを挟むのは非常にオススメです。

効果②決断力と集中力がアップする

スピーディな意思決定が求められ、集中力も必要となるビジネスパーソンにとって朗報です。

サウナに入った後は「決断力」と「集中力」がアップします。

これについては加藤医師がサウナに入る前と後の脳について測定を行っています。

ざっくり結果だけ言うと、サウナに入った後は、被験者全員のα波が「正常化」していたそうです。

α波とは、リラックスしている時に出る脳波で、正常なα波を出すことが大切だと言われています。

加藤医師の今回の研究によって、サウナに入った後はα波が正常化する、すなわち、周波数も振幅も適切な範囲内に正されることが分かりました。

α波が正常化することによって、認知機能(ワーキングメモリー)や集中力の向上につながります。

α波を正常化することで、ここぞというときに集中したり、意思決定をスピーディにできるようになるので、仕事のパフォーマンスを上げる大きな武器になりそうです。

効果③アイディアやひらめきが舞い降りる

「明日のプレゼンの資料を準備するためにずっとパソコンと向き合っているけれど、いい切り口が浮かない…」

一度煮詰まってしまうと、考えれば考えるほど頭の中がぐしゃぐしゃになり、時間だけが過ぎていくという経験ありませんか?

こういう時こそ、サウナの出番です。

なぜなら、サウナにはアイディアをひらめきやすくする効果があるからです。

先ほど紹介した研究で、サウナに入った後は、右側頭頂葉の一部にβ波が増加することも分かっています。

β波が右側の頭頂葉に増加したということは、感覚を司る領域が活動しているということです。

つまり、サウナに入ると、アイディアが浮かびやすい状態になると言えるのです。

私もサウナーとしてサウナによく行っていますが、サウナでブログネタなどを思いついたりすることもあります。

クリエイティブな仕事をしている人はもちろん、ブロガーとサウナの相性っていいんじゃないかなと個人的には思っています。

効果④感情的にならなくなる

サウナに入ると、感情をコントロールしやすくなるというメリットもあります。

イライラしていた気持ちが穏やかになったり、責任のある仕事を任されてナーバスになっていた心が落ち着いたり、ネガティブな感情が払しょくされたり。etc…

平和な気持ちになるというか、いつもの自分に戻るようなイメージです。

これは、先述のα波が正常化し、リラックス効果が高まることに加え、自律神経がリセットされることも関係していると考えられるからです。

自律神経とは、血流や臓器の働きを司っている人体の生体維持システムのようなものです。

サウナに入って人体を危機的な状況に置くと、人体の生体維持システムである自律神経が刺激され、鍛えられていきます。

そうすることで、日常生活においても交感神経、副交感神経の切り替えがスムーズに行われるようになり、体調が改善し、結果としてメンタルが安定しやすくなります。

私も何か嫌なことがあった時にサウナに行くことがありますが、サウナで「ととのって」いるとどうでもよく思えてきます。

ぜひ、気持ちを落ち着かせたいという場合はサウナに行ってみてください。

効果⑤睡眠をコントロールできるようになる

睡眠不足は、多くのビジネスパーソンを悩ませる大きな問題です。

睡眠をコントロールする鍵もサウナにあります。

サウナに入ると、短時間で深い睡眠を得られるようになることに加え、日中の眠気も防げるという驚くべき研究結果も出ています。

サウナに入ると75%の人に睡眠の改善が得られるという研究結果が2019年に報告されていますが、医学的なメカニズムはまだ解明されていないそうです。

加藤医師はこのメカニズムについて「脳が勘違いするから」だと考えています。

サウナや水風呂に入ると、汗を大量にかいたり、毛穴が引き締められたりすることで、体温調節がめまぐるしく行われます。

そして外気浴で一息ついたと思ったら、2セット目に突入。

これはまるで、猛ダッシュ→アイシング→インターバルという、過酷なシャトルランのようです。

実際に筋肉を使うわけではないので疲労物質は溜まりませんが、「この肉体は、ものすごく疲れた」と脳が勘違いするのかもしれません。

この結果、サウナに入ると、体を休めなさいというシグナルが出て、たっぷり運動した時のように熟睡できるのではないかと加藤医師は考えています。

私も夜にサウナで「ととのった」あとの睡眠は快適だと感じています。

実際、翌朝はかなりスッキリします。

ただ、気持ちよすぎて寝過ごしてしまうことが多いので、寝坊できない平日では活用したことはありません。(笑)

また、サウナには眠気を吹き飛ばす効果も期待できます。

サウナに入ると「HSP(ヒート・ショック・プロテイン)70」という物質が出ます。

HSPは、熱による刺激が加わると活性化される特殊なたんぱく質のことで、紫外線や活性酸素などによってダメージを受けたたんぱく質を、「直せば使える」「もう使えない」などと見極めて処理をし、細胞を修復する働きをしています。

サウナに入るとこのHSP70が出るので、眠気を吹き飛ばすにはサウナは非常に有効です。

加えて、サウナに入ると脳のδ波が低下するため、脳の覚醒度が上がる効果もあります。

効果⑥感覚が敏感になる

サウナに入ると、味覚や触覚、嗅覚などの五感が敏感になります

理由は人間のセンサーにあたり、感覚を司る頭頂葉(右)の一部が活性化するからです。

サウナーが求めるサウナ飯(サウナに入った後の食事)の醍醐味もここにあります。

薄味のものでも十分満足できますし、味の濃いものはより濃く感じます。

私も友人のサウナーとサウナで「ととのった」後に寿司を食べに行ったことがありますが、格別な味でした。

サウナ飯で回転寿司を食べると味の価値的には1皿200円になります。(通常の2倍くらい美味しくなるよということ)

効果⑦肩凝り・腰痛・眼精疲労がやわらぐ

サウナに入ると疲労がやわらぎます

理由としては、温熱効果によって凝り固まった筋肉がやわらぎ、血流が増加するからです。

血流の役割には、熱を運んだり、酸素や栄養を運んだりする以外に、余計なものを回収するという働きもあります。

つまり、肉体を疲労させる物質を運び去り、スッキリさせてくれます。

また、万病の元とされる炎症が減り、活性酸素が減少することも報告されているそうです。

ここから導き出される結論は、サウナは活動によってダメージを受けた組織の炎症を取り除いて治しやすくし、さらに抗酸化作用によってダメージを受けにくい体質に変えるということです。

肩凝りや腰痛がやわらぐだけではなく、肩凝りや腰痛になりにくい体が手に入るのはかなりすごいと思います。

眼精疲労についても、血流が増加して組織が柔らかくなるため、組織のダメージを緩和させる効果があると考えられています。

効果⑧肌がきれいになり、やせやすい体質になる

サウナには、見た目をよくする効果もあります。

まず、肌がきれいになります。

サウナで汗をかいたり、血流が促進されたりすることで肌の新陳代謝が促進され、肌の調子が整います。

また、サウナ後は、熱刺激を受けたことでHSPが出るため、細胞が修復されます。

お風呂だと、顔まで浸かることができないので顔を熱せられませんが、サウナだと空気中の熱で温めることができるのです。

だからサウナは、顔の皮膚をケアするのにももってこいだと言われています。

もう一つ嬉しいのが、サウナに入ると甲状腺ホルモンが増えるので代謝が上がり、やせ体質になることです。

睡眠の質が上がることで日中の活動量が上がるため、間接的にダイエットにつながることも期待できます。

ただ、本当に痩せるかどうかは行動に依存します。

サウナの後にサウナ飯を食べすぎると当然太ってしまうので注意です。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

最新医学で判明したサウナの効果について8つ紹介しました。

ローリスク・ハイリターンなものは存在しないと投資の世界で学びましたが、サウナは例外なんじゃないかと思っています。

脱水症状で倒れるなど温泉事故だけは防がなければなりませんが、医学的にもサウナはかなり魅力的です。

ぜひ、ご興味持たれた方はサウナの世界へ足を踏み出してみてください。

最後までご覧いただき、ありがとうございました。

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