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新卒で3年半勤めた証券会社を辞めました。退職を決意した3つの理由を綴る

証券会社の退職を決意した3つの理由

この度、新卒で入社した証券会社を退職することになりましたので、ご報告をさせていただきます。

私はいわゆる5大証券と呼ばれる大手証券会社で約3年半ほど働いていました。

なぜ新卒で入社した証券会社を辞めることとなったのか、その経緯をブログに綴っていきます。

また、証券会社に勤務していてよかったことやしんどかったことも併せて紹介していきますので、これから証券会社への就職を考えている人は実際に証券会社に勤めて感じたリアルな感想を参考にしていただければと思います。

こんな人におすすめ!!

・証券会社を辞めた理由に興味がある
・就職で証券会社に興味を持っている
・証券会社のリアルを知りたい

証券会社を辞めたいと思った3つの理由

私が証券会社を辞めようと決意した主な理由が以下の3つです。

・パーソナリティが合わなかった
・違うキャリアに進みたいと考えていた
・株式投資の自由を手にしたかった

理由①パーソナリティが合わなかった

証券会社を辞めようと思った理由の1つ目がパーソナリティが合わないと感じたことです。

これは単純に証券会社に限った話ではなく、営業という職種自体が内向的な自分にとって苦痛に感じていました。

特に証券会社の営業は売るものが目に見えないため、お客さんとの信頼関係づくりが非常に重要となります。

なら、なんで証券会社に入社したんだと思われるかもしれませんが、証券会社に入社する前(=学生時代)は結構新しい人との出会いは好きだったので営業という職種でも多少はやっていけると思っていました。

加えて、昔からお金について考えることが好きで、金融関係の仕事に就きたいと思って大学でも経済学部に進学し、ファイナンス理論を学んでいました。

学生時代はお金がなかったので株式投資の実践はやっていませんが、本などを読んで株式投資の魅力は感じていましたし、FP資格の勉強も割とはまって学生時代にFP3級、2級、AFP資格まで取得していました。

資産運用の分野は割と自分でも好きだと感じていたし、専門性をこれからも高めていきたい。ただ、営業には少し不安はあるけど、好きな分野なら多少はやっていけるのではないかという思いで証券会社に就職しました。

しかし、実際に証券会社で3年半も働くと、途中から営業の役割に意義を見いだせなくなり、ただただ辛く感じる日々が続きました。

また、実績面としても一番いい時で上位20%∼30%くらいまでしか入れませんでした。

もっと自分の努力が必要だったのかもしれませんが、証券営業に意義を感じなくなり、トップクラスの成果もあげられなかったのでこのまま証券会社で営業を続けるよりも違う環境に変えたほうがいいと感じたというのが正直なところです。

特に背中を押されたのが、橘玲さんの著書『スピリチュアルズ 「わたし」の謎』に書かれていたこの一節です。

内向的なパーソナリティのひとが営業部門に配属され、成績を上げるために外交的な性格に変わろうと努力するのは無意味だ。専門職のように内向的でも成功できる職業はたくさんあるのだから、無駄なことに貴重な時間を費やすことなく、さっさと辞表を出して自分が得意な仕事に移った方がいい。

『スピリチュアルズ 「わたし」の謎』 橘玲

この箇所がかなり響いて、自分の中で証券会社を辞めてキャリアチェンジしようという決意がだいぶ固まりましたね。

理由②違うキャリアに進みたいと考えていた

先述の理由は割とネガティブでしたが、一方で自分の中で目指したい方向性が少し見えたのでキャリアチェンジをしたいというポジティブな理由もありました。

私は社会人2年目になった頃に資産形成のブログを始めたんですが、これが自分の中で思ったよりも楽しくて長く続いたんですよね。

SEOやWebライティングといったブログ運営に必要な知識の勉強も楽しかったですし、自分の好きな内容を発信して誰かの役に立てるのは非常にやりがいを感じました。

収益面ではまだまだ結果を残せていませんが、今後もWebライティングやWebマーケティングのスキルを磨いていきたいと強く思い、ライフピボットしてみようと決意しました。

また、働き方としても外訪が中心となる証券営業よりもデスクワークが中心となるWeb関連の方が個人的には向いているのではないかと在宅勤務を通して感じていました。

それに、今後の業界的なところを考えても手数料が高くて将来的には衰退が予想される大手証券会社で勤務を続けるよりも、業界全体として成長が続いているIT関連の分野にキャリアをシフトさせるべきだと思いました。

理由③株式投資の自由を手にしたかった

3つ目の理由が株式投資の自由を手にしたかったということです。

「え、どういうこと?」と思われるかもしれませんが、証券会社では社内の規定により証券取引が制限されます。

証券口座自体も基本的には自社の口座のみしか保有できませんし、株の売買をする場合は書類を提出して複数の上司から許可をもらわなければなりません。(投資信託は自由に売買できます)

また、何ヶ月かは忘れましたが、一定の期間を経ないと売却することもできません。

制限がかかっているとはいえ、申請を通せば株式投資は一応できるんですが、日々数字を追いかけながらピリついている証券会社の独特な雰囲気の中で自分の株の取引の申請を上げるのは相当な勇気がいります。

しかも、申請が通ったとしても受注で他の人の手を止めなければならないですし、自社口座での取引になるため手数料もそれなりにかかります。

私はもともと株式投資に面白さを見いだしたうえで証券会社に入社していたので、自分で株式投資ができなかったのは結構しんどかったですね。

特に株クラに属していただけにみんなが楽しそうに株式投資をやっている姿が羨ましかったです…

キャリア面で証券会社を辞めたいという理由が大きくなっていましたが、キャリアチェンジすることで株式投資の自由も手に入るのならばもう辞めるしかないとこちらの理由も結構後押ししてくれました。(笑)

退職したことによって株式投資の自由を手にしたとはいえ、相場の動きは読めないということは証券会社での勤務を通じて痛感しているので、今後は趣味程度に株式投資をやっていきたいなと思っています。

証券会社に勤務していてよかったこと

証券会社を辞めようと決意した個人的な理由をこれまで紹介してきましたが、ここからは証券会社に勤務していてよかったこととしんどかったことを紹介していければと思います。

証券会社への就職を考えている人などは参考にしていただければと思いますが、あくまで一個人の意見ですのでその点はご了承ください。

私が証券会社に勤務していてよかったと感じたのは以下の3つです。

・給与、福利厚生面は手厚い
・業務を通じて株式投資の経験、勉強ができる
・カレンダー通りだし、自宅に仕事を持ち帰れない

給与・福利厚生面の手厚さ

証券会社のよく言われるイメージとして、働くのは相当きついけれど、その分収入も高いといったものがありますが、個人的にはそのイメージは正しいと思います。

私も大手証券会社に入社して3年半ほどしか働いていませんが、やっぱり新卒時代の給与も他の業界に就職した友人たちと比較すると相対的に高かったです。

残業時間にも左右されますが、手取りで20万を切ることはなく、残業が比較的多い時は手取りで30万を超えることもありましたね。

実際の私の社会人1~3年目の年収はこんな感じでした↓

1年目…4,102,211円
2年目…4,444,969円
3年目…4,957,565円

dodaの20代の平均年収より画像を拝借しましたが、20代の平均年収や年収分布を踏まえると給与面は相対的によかったことが改めて分かりました。

doda-20代の平均年収-
引用元:doda 20代の平均年収より

私の勤務歴が浅かったということもあり、3年目までの年収しか開示できませんが、4年目は株高の恩恵もあって証券会社の業績もよく、賞与額もかなり大きかったので年収が600∼700万円になる見込みでした。

証券会社の業績は株式市場による影響が非常に大きいため、前年の相場がよかった2021年や2022年の賞与は非常に大きくなりますが、逆にリーマンショックなどで業績が相当落ち込む時はどんな役職の人でも賞与はなかったそうです。

また、人にもよりますが、30代前半で年収1,000万に到達している人も普通にいます。

収入面はこんな感じでしたが、家賃補助もかなり強力でしたね。

私の場合、家は会社が用意してくれたうえで家賃は1万円程度の負担でした。

毎月の手取りが20∼30万円ほどある中で家賃がかなり少額なので、20代にしては自分で自由に使えるお金が非常に多かったと思います。

自分も周りの同期もそうでしたが、証券会社の仕事がしんどいから転職してやると言いつつも、収入面や福利厚生面が強くて辞められない…といった人がほとんどです。

業務を通じて株式投資の経験、勉強ができる

業務を通して株式投資の経験や勉強ができた点は証券会社に勤務していてよかったと感じました。

証券会社に勤めたからには年次関係なく、プロとしてお客様に株や投資信託、債券といった金融商品を提案しなければなりません。

もちろん新入社員の頃は知識や経験が非常に浅くて分からないことだらけですが、提案を通して売買をする都度学びや気づきが増えていきます。

自分がこれはいい銘柄だと思って提案したものが普通に下がるといったこともありますが、やはり自分なりに考えて提案した銘柄が上がって喜んでもらえる時とかは嬉しかったですね。

触る銘柄が増えてくると、業界の知識もある程度は広がっていきますし、この企業ってこういう事業もやっていたのかとか社会的な視点は就職してから広がったと思います。

あと、個人的には若手の時に準備で手伝う投資のセミナーの内容を端っこに座って聞いたり、社内のアナリストによる勉強会とかが好きでしたね。

もちろん、個人投資家としてこういった経験・勉強をすることもできますが、給料をもらいながらこういった経験ができたのは貴重だったなと思いました。

カレンダー通りだし、自宅に仕事を持ち帰れない

証券会社は仕事がカレンダー通りで、自宅に仕事を持ち帰れないというのもよかったですね。

仕事がカレンダー通りなので平日勤務で土日祝日は完全休日になります。

急に仕事が入ってくることは全くないので、友だちとの遊ぶ予定も立てやすかったです。

また、金融機関はお客様の大切な情報を取り扱っているので仕事を一切家に持ち帰れません。

なので、よくある家に仕事を持ち帰って残業代もつかない仕事をするみたいなことは一切ありませんでした。

ただ、日々マーケットは変動して情報も入れ替わるので自己啓発的なものは結構求められます。

証券会社に勤務していてしんどかったこと

これまで証券会社で勤務していてよかったと感じたことを紹介してきましたが、一方でしんどかったことを列挙しておきます。

・数字をやらないと精神的にしんどい
・他社と売る商品の差別化ができない
・ガチャ要素が強すぎる

数字をやらないと精神的にしんどい

証券会社は数字(自分が課された目標に対する結果)が全てみたいなところがあります。

数字ができる人は態度が多少悪くても何も言われず、数字ができないとあれもこれも言われるといった現場はこれまでたくさん目にしました。

特に証券会社で生き残っている人の中には数字ができてパワー系みたいな人が多いので、人によってはかなり詰められるといったケースもあります。

数字ができている月は居心地は悪くないですが、数字ができていない月はかなり居心地が悪いです。

おそらく、証券会社を辞める大多数の理由がこれだと思います。

他社と売る商品の差別化ができない

証券会社は目に見えない金融商品を扱っているため、他社との差別化が全くできません。

お客さんからすると別に提案された株は他の大手証券会社やネット証券でも買えてしまうので、お客さんとの関係性をしっかり深めたり、自分自身の人柄が気に入ってもらえるかどうかが重要になります。

企業分析やWebマーケティングを勉強していて強く感じましたが、やはり競争優位性やベネフィットが自分以外に出せないのは結構しんどいです。

隣の芝が青く見えていただけかもしれませんが、同じ営業をやるなら強い競争優位性を持っているような製品を売りたかったな…なんて思うことも多々ありました。

ガチャ要素が強すぎる

証券会社に勤務していてガチャ要素はめちゃくちゃ左右されるなと感じました。

配属のガチャを外してしまうと、すごいストレスを持った状態で勤務をすることになったり、ヤバい上司に当たってしまうとそのまま精神的に追い詰められて休職や退職するといったこともあります。

こればっかりは本当に運ですが、配属された支店によってはのびのびと働いている同期もいる一方で、過剰に詰められて休職や退職したといった同期や先輩、後輩も多かったです。

まあ、これは証券会社だけではなくて大企業全般に言えることだと思いますが、上司や働く環境が選べないのは結構しんどいですね…

まとめ:証券会社を辞めた決断に悔いはなし!

以上、私の前職である証券会社を辞めた理由と個人的に感じた証券会社に勤務していてよかったこととしんどかったことを紹介させていただきました。

実際に証券会社を辞める決断を下すのは結構迷ったり、悩んだりしましたが、この決断には悔いがありません。

やっぱり1度しかない人生なので、自分の直感に従って違うキャリアを進んでいきたいと思いましたし、コロナでより死を身近に感じたので仮にこのまま死んだら絶対に後悔するなと思いました。

「あと1年で人生が終わるとしたら、どのように最後を迎えたいか」を考えると、今の自分にとって本当に必要なもの、自分が本当に望むことだけが、シンプルに浮かび上がってくる

『もしあと1年で人生が終わるとしたら?』 小澤竹俊

これからどういった方向に進んでいくのかは分かりませんが、自分のやりたい方向に向かって、選択した道が正しかったと言えるように今後も努力を続けていきたいと思います。

最後までご覧いただき、ありがとうございました。