経済・投資理論

【長期投資で意識すべき】「人口」は経済成長に欠かせない重要な要素

長期投資家として意識すべき重要な要素の1つが「人口」です。

長期的な経済成長を捉えるうえで、一番読みやすい指標がこの「人口」だからです。

本記事では、長期投資家の視点から「人口」の増減がどのように経済成長に寄与するのかを中心に考えを述べていきたいと思います。

こんな人におすすめ!!

・日本の人口の増減が気になる
・長期投資をはじめようと思っている
・人口の増減が経済成長にどのような影響を与えるのかについて知りたい

著しい日本の人口減少

現在、地球上の人口は約77億人います。

世界人口推計2019年版だと、数十年のうちに85億人に、2050年にはほぼ100億人に達するのではないかと予測されています。

世界は人口が増加している中で、逆行して人口減少が著しく進んでいる国があります。

悲しいですが、それがわが国日本です。

まずは、日本の人口がどの程度減少しているのか認識しましょう。

2019年7月11日(木)の日経新聞の2面に『人口減、最大の43万人』というショッキングな記事が出ていました。

総務省が10日発表した住民基本台帳に基づく2019年1月1日時点の人口動態調査によると、日本人の人口は1億2477万6364人と前年から43万3239人減った。減少は10年連続で、減少幅は1968年の調査開始以来、最大だった。

日本経済新聞 2019年7月11日(木) 2面より

この事実は非常に衝撃でした。

日本が人口減少に苦しんでいることは周知の事実ですが、実際に43万人という数字がどれくらいの規模なのか調べてみると事の深刻さが分かります。

1年間に減った43万3239人とはどの市町村の人口と同じなのか…?

気になって調べてみると、一番近かったのは東京都の町田市(43万3938人)でした。

私も町田市は訪れたことがありますが、駅付近はショッピングセンターがズラリと並んでおり、少し離れると静かな住宅街があるというイメージです。

東京の中でも比較的住みやすい町なのではないでしょうか。

この町田市の住民が1年間でいなくなっていると想像すると、日本の人口減少のレベルって怖くないですか?

現在日本の合計特殊出生率はだいたい1.44程度で、今後も人口減少に拍車がかかると言われています。

日本の最大の課題である人口減少(というより少子高齢化)はなんとか食い止めないといけませんね。

人口は経済成長に欠かせない重要な要素

日本の人口がどれくらい減少しているのかについては紹介させていただいた通りです。

本項では、人口について経済的な視点から将来にどのような影響が起こり得るかを考えていきたいと思います。

まず、結論から申し上げると人口は経済成長に欠かせない重要な要素です。

経済成長にも様々な要素がありますが、中でも人口という指標は一番読みやすい指標なんです。

人口がなぜ今後の経済成長を読みやすいかというと、答えは単純で人口が増えればその人数分の衣食住をはじめとした消費が増えるからです。

消費が増えれば、企業の業績(全体で見た場合)も好調となり、所得の増加へとつながります。

所得が増加すれば、さらに消費が生まれる…といったように人口増を起点に経済の好循環が生まれるのです。

実際に、日本の過去の例(1980年代)を見てみましょう。

日本では、1947年~1949年の第1次ベビーブームに生まれた、いわゆる「団塊の世代」と呼ばれた人たちが最も多い出生数となっています。

1949年には、約270万人が生まれています。(2019年の出生数は86万4000人)

先ほどの人口が増えれば消費が増大するという観点に紐づけていきたいと思います。

一般的にはだいたい40代~50代の時期にお金をたくさん消費すると言われます。

理由は40代~50代の時期にマイホームを購入したり、会社の立ち位置としても所得が多くもらえるポストに就くからだと推測できます。

そして、日本の株式市場が最高値をつけたのは1989年の38,915円です。

これは、ちょうど団塊の世代の人たちが40代である時と重なります。

人口が増えた分、消費の拡大につながり、企業の業績がいいことを反映した結果の1つと捉えられるのではないでしょうか。(株式市場は景気を映す先行指標であるため)

経済成長には、人口以外にも資本やイノベーションといった要素もあるため一概には言えませんが、人口の増加と経済成長はそれなりに相関があると個人的には思っています。

インデックス投資家としての人口の捉え方

最後にインデックス投資家として長期投資における人口の捉え方について考えを述べていきます。

これまで述べてきた通り、人口が増えることで長期的に消費・労働力ともに増加するため経済にとってはポジティブな影響をもたらします。

そのため、人口は長期投資という観点から考えると無視できない重要な要因となります。

また、人口はある程度予測がしやすい指標であるということも重要です。

合計特殊出生率や統計データをもとに、将来生まれてくるであろう子どもの数はおおよそ読めます。

株式市場は短期では予測不能な動きをしますが、長期で考えると経済理論に近づいていきます。

長期的な視点で考えた人口の増加は間違いなく経済成長のドライバーになるため、長期投資における人口の増加は1つ重要なポイントになります。

私は、長期投資を前提につみたてNISAを利用して、日本・先進国・新興国の3つの地域に投資しています。(詳細については、こちらの記事で↓)

投資対象別に人口の観点を踏まえると、先進国(米国)・新興国は将来的な人口増が見込める投資対象先です。

なので、私は先進国、新興国を対象とした投資はインデックス投資にしています。

理由は、長期的な視点で考えた時に人口の増加を起点に経済成長が続いていくと考えているからです。

そのため、人口増加が見込める地域については、市場に連動するインデックスファンドでも十分にリターンが見込めると思っています。

一方、冒頭でも紹介した通り、人口の減少が著しいわが国日本を対象とした投資はアクティブファンドにしています。

人口という観点で考えた場合、少子高齢化の構造が解決しない限りは日本の経済成長は先に述べた米国や新興国よりも期待がしにくいと考えています。

なので、日本への投資は市場全体に連動するものではなく、優良な企業を選別するアクティブファンドに投資しています。

もちろん、経済成長の要素は人口だけではないので、AIなどの技術の発達により日本も経済成長は今後も可能だとは考えています。

これらの理由からつみたてNISA(月額33,000円)の内訳は日本:先進国:新興国=7:15:11にしています。

ぜひ、同じようにいろんな地域のインデックスファンドに投資をしているという長期投資家の方は人口という観点から投資対象の比重を決められてみてはいかがでしょうか。

まとめ

以上、長期投資における重要な要素の1つ「人口」について私の考えを述べさせていただきました。

短期間でどうこう影響が表れる要因ではないと思いますが、間違いなく長期的な観点では経済成長に影響が出てくると思っています。

今回は、経済成長の要素の1つとして人口を焦点に紹介させていただきましたが、他にも経済成長の要素はあります。

関連記事として、経済成長の3要素(労働、資本、イノベーション)より米国が長期投資の対象として最適な理由を紹介していますので、ご興味ある方はご覧いただけますと幸いです。

最後までご覧いただき、ありがとうございました。

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