保険

【驚愕】米ドル建て保険(貯蓄性/積立型)は超低利回りの金融商品

米ドル建て保険を契約しようか悩んでいる…
貯蓄性/積立型の保険は利回りが低いと聞いたが、本当なのか?

社会人になると保険の提案を受ける機会も増えると思いますが、実際に投資に馴染みにない人が保険の提案をされたとしても正直その保険の運用利回りが高いのか、低いのかは判断しづらいと思います。

そこで上記のような悩みを解決するために、本記事では実際に私が契約していた米ドル建て保険(終身保険/養老保険)を投資商品として見た場合のリターンを開示します。

自身の年齢、性別、提案を受ける保険会社によって内容は多少異なると思いますが、数字に落とし込むことによって客観的に評価できるようになります。

あくまで一例にすぎませんが、ぜひ参考にしていただければと思います。

こんな人におすすめ!!

・米ドル建て保険を契約しようか迷っている
・貯蓄性/積立型の保険のリターンを知りたい
・保険の見直しを考えている

投資商品として見た場合の米ドル建て保険(終身/養老)

これから紹介する2つの保険はいずれも私が過去に加入していたものです。(半年で損切りしています…)

内容は米ドル建て①終身保険②養老保険です。

どちらの商品も貯蓄性・積立型の保険で、資産運用の一環として提案を受けたものです。

では、1つずつ投資商品として見た場合にどの程度のリターンが見込まれるのかを検証していきましょう。

①米ドル建て終身保険

まず、簡単に米ドル建て終身保険の商品性について紹介します。

通貨は米ドル建てとなっており、終身保険とはざっくりいうと保障が一生涯続く保険のことです。

そして、終身保険は掛け捨てではないので、貯蓄性を備えているという特徴を持っています。

要は保障(亡くなった時に保険金がもらえる)が一生涯続き、途中で解約した場合は解約返戻金が受け取れるので、万が一のときの保障を備えながら、将来のための貯蓄ができる保険というものです。

私が契約していた米ドル建て終身保険の概要

毎月保険料:84.38ドル
保険金額:30,000ドル

そして、保険の提案を受けた際にいただいた経過年数、払込保険料(累計)、解約返戻金の関係をもとに解約時のリターンを算出してまとめたのが以下の表になります。

解約時のリターンは解約返戻金額÷払込保険料累計で算出しています。

つまり、その年に解約するとドルベースで何%リターンが得られるかということですね。

経過年数払込保険料累計(ドル)解約返戻金額(ドル)解約時リターン
11012.5627-97.33%
22025.12864-57.34%
33037.681725-43.21%
44050.242616-35.41%
55062.83528-30.32%
66075.364470-26.42%
77087.925439-23.26%
88100.486438-20.52%
99113.047467-18.06%
1010125.68523-15.83%
1110125.68727-13.81%
1210125.68937-11.74%
1310125.69153-9.61%
1410125.69375-7.41%
1510125.69603-5.16%
1610125.69834-2.88%
1710125.610071-0.54%
1810125.6103141.86%
1910125.6105664.35%
2010125.6108216.87%
2110125.6110829.45%
2210125.6110829.45%
2310125.61135212.11%
2410125.61162514.81%
2510125.61190417.56%
2610125.61218920.38%
2710125.61248023.25%
2810125.61277726.19%
2910125.61308029.18%
3010125.61338932.23%

表には30年分しか書いていませんが、実際は終身保険なのでまだまだ続きはあります。

特徴としては、保険金額は30,000ドル(300万円くらい)保険料は10年間で支払いが終わるというところでしょう。

では、気になる投資商品として見た場合の米ドル建て終身保険ですが、ご覧のとおりかなり低リターンとなっています。

まず、1つ目のひどいポイントは投資商品として見た場合、リターンがプラスになるのは契約して18年経ったあとということです。

保険は株や投資信託と違ってあらかじめプランが決まっている(プランニングしやすい)というのを売りにしている場面をみかけますが、この場合契約してから17年間は(亡くなった場合を除いて)マイナスのリターンが確定しているということになります…

17年間マイナスになることが確定している(厳密にいうと為替が絡むので円貨ベースでは評価額は変わる)なんて、投資に置き換えてみたら恐ろしくないですか。

リーマンショックや東日本大震災に直面したとしても、実際の株式市場は数年で株価を戻しています。

また、1つの区切りとして30年後の解約時のリターンを算出してみましたが、32.23%でした。

元本が32.23%増えるという事実にだけ着目すれば一見よさそうに見えますが、30年間運用して32.23%ですからね…

参考程度にインデックス投資と比較してみましょう。

インデックス投資家として著名な水瀬ケンイチさんは著書『お金は寝かせて増やしなさい』で2002年から2017年までの15年間のインデックス投資の実績を紹介されていましたが、15年間で50%のリターンを上げています。

なお、この2002年から2017年の期間というのはリーマンショックや東日本大震災などの株式市場を揺るがす出来事も含まれています。

市場と連動するインデックス投資のほうが先ほどの保険と比べると期間が半分で高いリターンを算出しているので投資効率が高いと言えます。

ちなみに米国の主要指数の1つであるS&P500指数の30年間のリターンは365%で年平均利回りは5.3%となっています。

過去のデータに過ぎませんが、S&P500指数であれば6年の保有で31%のリターンを生み出すことができています。

②米ドル建て養老保険

続いては米ドル建ての養老保険です。

先ほど同様、通貨は米ドル建てです。

養老保険とは、一定期間の死亡保障と将来に向けた貯蓄機能をうまく兼ね備えた保険のことです。

万が一の保障を確保しながら、将来必要になる老後の生活費を準備することができるという商品です。

私が契約していた米ドル建て養老保険の概要

毎月保険料:62.21ドル
保険金額:20,000ドル(25年後から少しずつ増加)

先ほどと同じように経過年数、払込保険料(累計)、解約返戻金の関係をもとに解約時のリターンを算出して表にまとめました。

経過年数払込保険料累計(ドル)解約返戻金額(ドル)解約時リターン
1746.520-100.00%
21493.04588-60.62%
32239.561267.8-43.39%
42986.081965-34.19%
53732.62679.2-28.22%
64479.123411.8-23.83%
75225.644162.6-20.34%
85972.164932.6-17.41%
96718.685721.6-14.84%
107465.26530.8-12.52%
118211.727288.2-11.25%
128958.248066.6-9.95%
139704.768866-8.64%
1410451.289687.4-7.31%
1511197.810531.4-5.95%
1611944.3211398.6-4.57%
1712690.8412289.6-3.16%
1813437.3613205.6-1.72%
1914183.8814147.2-0.26%
2014930.415115.61.24%
2115676.9216111.42.77%
2216423.44171364.34%
2317169.96181905.94%
2417916.48192757.58%
2518663203929.26%
2619409.522154010.98%
2720156.042272012.72%
2820902.5623932.214.49%
2921649.0825177.816.30%
3022395.626457.818.14%

先に紹介した米ドル建て終身保険よりもひどい結果となっています。

養老保険に関しては、解約時のリターンがプラスになるのはなんと20年後

19年間毎年積み立てをやっていて、一度もリターンがプラスにならないって投資だったら心がへし折られているに違いありません(笑)

そして、30年後の解約時のリターンは18.14%

年平均換算すると0.6%ですし、インデックス投資でも18.14%のリターンは数年で到達できるのではないでしょうか。

私は学生時代にFPの勉強を経て、養老保険というものの存在を知り、貯蓄性も兼ね備えた素晴らしい保険があるのかと思っていましたが、蓋を開けてしまうととんでもない金融商品でしたね。

改めて、養老保険は保険会社に利鞘を抜かれまくっている(見えない)コストの高い商品だと再認識しました。

貯蓄・保険・投資は切り離して考えること

これまで、実際に私が契約していた米ドル建て終身保険と養老保険を投資商品として見た場合のリターンを紹介させていただきました。

貯蓄機能・保険機能・資産運用機能を併せ持っているからいい商品と案内されましたが、上記でみたとおり投資商品としてはかなり悪いです。

そして貯蓄機能という面に関しては毎月一定金額が引き落とされるため、一見お金が貯めれない人にとっては天引きで貯金の役割を果たしているようにも思えますが、保険を貯蓄代わりにすると流動性がかなり悪いです。

保険はいつでも解約することはできますが、既に紹介したように数十年ほったらかしておかないと元本が大きく割れる商品性となっています。

さらに預金であれば、引き出したいときに引き出したい金額をいつでもおろすことが可能です。

このような点を踏まえて、保険に貯蓄機能を期待するのはあまり良くないと思います。

では、保険の存在自体を全否定するのかというと、それは違います。

保険には被保険者に万が一のことがあった場合に、保障で生活を助けてくれるという重要な役割を担っている素晴らしい商品です。

ただ、ここで述べたいのは本来の保険の役割を求めるのであれば掛け捨て保険で十分ということです。

私が以前契約していた米ドル建て終身保険・養老保険は貯蓄・保険・投資の機能をごちゃ混ぜにした結果、保険金額も30,000ドル(約300万円)、20,000ドル(約200万円)とかなり少額になっていました。

アーク
アーク
それぞれ月8,000円の支払いに対してですよ…

私は米ドル建て終身保険と養老保険を両方とも解約して、楽天生命の『スーパー定期保険』(掛け捨て保険)に加入していますが、毎月の支払いは910円で保険金額は1,000万円ついています。

こういった掛け捨て保険こそが本来の保険の役割を果たしてくれていると言えます。

ここでお伝えしたかったのは、貯蓄性や積立型の保険は貯蓄・保険・投資の役割をごちゃまぜにした結果、いずれの機能も中途半端な役割になってしまっているということです。

貯蓄は貯蓄、保険は保険、投資は投資と役割をそれぞれ独立させることが非常に重要です。

本来の目的を見失わないことを心がけて資産形成に取り組んでいきましょう。

まとめ

以上、私が過去に契約していた米ドル建て終身保険と養老保険を投資商品として見た場合の運用パフォーマンスを開示させていただきました。

現在、保険の提案を受けていて加入しようか迷っているという方は一度提案された内容をExcelなどに整理してみることをおすすめします。

保険は投資と違ってリターンがある程度確定しているので、数値化はしやすいです。

ぜひ、本記事も参考にしていただければと思います。

そして、一番大切なのは貯蓄と保険と投資は分けて考えるということです。

私が過去に契約していたような終身保険や養老保険は貯蓄や保険、投資の役割をごちゃ混ぜにした結果、どの機能も残念な内容となっていました。

貯蓄は貯蓄、保険は保険、投資は投資とそれぞれ独立させて本来の役割を担ってもらいましょう。

最後までご覧いただき、ありがとうございました。