金融資産形成

米ドル建て保険(貯蓄性・積立型)のパフォーマンス

こんにちは、20代の資産形成家アークです。

私は現在、米ドル建ての終身保険に加入しています。

今でこそ、終身保険のみの加入となっていますが、7月までは養老保険にも加入していました。

学生時代から保険は手数料の高い商品だということは理解していましたが、正直なところ営業マンにうまくやられました。

養老保険については約半年間分の保険料を献上してしまいましたが、いい勉強代になったと思います。

そんな保険について、今回は自身が加入している(していた)米ドル建ての生命保険について投資商品としてみた場合のパフォーマンス等について考えてみたいと思います。

本記事で伝えたいこと

貯蓄性の米ドル建て積立保険は投資商品として見ると、かなりパフォーマンスが悪い。貯蓄目的で保険を契約することはあまりおすすめできない。

こんな人におすすめ!!

・米ドル建て保険に加入している。

・米ドル建て保険を投資商品として見た場合のパフォーマンスが気になる。

・保険の見直しを考えている。

投資商品として考えた場合の積立保険

私は社会人1年目(2018年)の12月に以下の2つの生命保険に加入しました。

①米ドル建て終身保険(継続中)
②米ドル建て養老保険(2019年7月解約)

今思うと、2つも積立保険に入ってしまうなんて浅はかだったなと思います。

社会人1年目の12月だったので、初めての大きいボーナスで少し金銭的に余裕があったり、ちょっと仕事で成果が出てきた時期で調子に乗っていたのかなと反省しています。

まあ、そんなことはさておき、私が契約した(していた)生命保険は投資商品としてみるとどの程度のパフォーマンスであるのかを検証していきたいと思います。

①米ドル建て終身保険

基本情報
毎月保険料:84.38ドル
保険金額:30,000ドル

以下に経過年数と払込保険料累計、解約返戻金を表にまとめました。

リターンは、その年数で解約をした場合にもらえる解約返戻金を払込保険料累計で除したものとなっています。

経過年数払込保険料累計(ドル)解約返戻金額(ドル)解約時リターン
11012.5627-97.33%
22025.12864-57.34%
33037.681725-43.21%
44050.242616-35.41%
55062.83528-30.32%
66075.364470-26.42%
77087.925439-23.26%
88100.486438-20.52%
99113.047467-18.06%
1010125.68523-15.83%
1110125.68727-13.81%
1210125.68937-11.74%
1310125.69153-9.61%
1410125.69375-7.41%
1510125.69603-5.16%
1610125.69834-2.88%
1710125.610071-0.54%
1810125.6103141.86%
1910125.6105664.35%
2010125.6108216.87%
2110125.6110829.45%
2210125.6110829.45%
2310125.61135212.11%
2410125.61162514.81%
2510125.61190417.56%
2610125.61218920.38%
2710125.61248023.25%
2810125.61277726.19%
2910125.61308029.18%
3010125.61338932.23%

表では30年分しか書いていませんが、終身保険なのでまだまだ続きはあります。

終身保険の場合、10年で毎月の払込が終了するので、これがまた一つ数字のマジックとなりそうです。

10年間さえ払い終えれば、生きている間は保険がきくし、ほったらかしで安心・・・なんて人が多そうな気がします。

ただ、もう一度表をご覧ください。

投資商品として見ると、リターンがプラスになるのはなんと18年ですよ・・・

保険って、株や投資信託と違ってあらかじめプランが決まっている(プランニングしやすい)というのを売りにしている場面をみかけますが、17年間は(亡くなった場合を除いて)確実にプラスのリターンが得られない投資商品ということですよ。

普通に投資に置き換えたら恐ろしいですね。

17年間積み立て投資をやっていて、一度もリターンがプラスにならない・・・

リーマンショックの期間を挟んでも、こんな成績にはならないと思います。

ちなみに30年後の解約時のリターンは、32.23%となっています。

32.23%という数字だけ見ればよさそうに見えますが、30年間ですよ…

参考程度にインデックス投資家として著名な水瀬ケンイチさんは著書『お金は寝かせて増やしなさい』で15年間のインデックス投資の実績を紹介されていましたが、15年間で50%のリターンをあげられています。

こんなにパフォーマンスが悪いにも関わらず、多くの日本人が保険に入っている理由はやはり保険の本来の役割である、最悪の事態が起きた時に備えるということなのでしょう。

保険は不幸の宝くじ、不幸のギャンブルとも言われます。

一般的な方々にとって確率的には非常に低いけれども、仮に万が一があった場合には手厚い保険金がもらえます。

これを計算すること自体に意味があるかどうかは分かりませんが、仮に払込保険料の満額を払い込んでしまった場合に保険金がおりた計算をしてみます。

この場合のリターンは、196%です。

そもそも死亡保険金がおりたときというのは、少なくとも人がなくなっているので、いい気分であるはずはありません。

不幸の状況下において、払込金額の3倍のお金が手に入るということが保険は不幸の宝くじ、不幸のギャンブルと呼ばれる所以だと思います。

続いて、こちらの保険はすでに解約済みですが同じように投資商品としてみた場合のリターンなどを計算してみました。

②米ドル建て養老保険

基本情報
毎月保険料:62.21ドル
保険金額:20,000ドル(25年後から少しずつ増加)

経過年数払込保険料累計(ドル)解約返戻金額(ドル)解約時リターン
1746.520-100.00%
21493.04588-60.62%
32239.561267.8-43.39%
42986.081965-34.19%
53732.62679.2-28.22%
64479.123411.8-23.83%
75225.644162.6-20.34%
85972.164932.6-17.41%
96718.685721.6-14.84%
107465.26530.8-12.52%
118211.727288.2-11.25%
128958.248066.6-9.95%
139704.768866-8.64%
1410451.289687.4-7.31%
1511197.810531.4-5.95%
1611944.3211398.6-4.57%
1712690.8412289.6-3.16%
1813437.3613205.6-1.72%
1914183.8814147.2-0.26%
2014930.415115.61.24%
2115676.9216111.42.77%
2216423.44171364.34%
2317169.96181905.94%
2417916.48192757.58%
2518663203929.26%
2619409.522154010.98%
2720156.042272012.72%
2820902.5623932.214.49%
2921649.0825177.816.30%
3022395.626457.818.14%

終身保険よりもひどい内容となりました。

私も学生時代にFPの勉強をしていた時は、貯蓄性も兼ね備えたこんな素晴らしい保険があるのかと思っていましたが、知識が身に付き、蓋を開けてしまうととんでもない金融商品ですね。

養老保険については、解約時のリターンがプラスとなるのはなんと20年後ですよ…

19年間毎月積み立てをやっていて、一度もリターンがプラスにならない・・・

積み立てNISAをやっていて19年間一度もリターンがプラスにならないという状況だったら、心が折れて途中で投資をやめてしまいそうです。

30年後の解約時のリターンは、18.14%。

終身保険でも32.23%だったので、めちゃくちゃ低いです。

改めて、養老保険という商品は保険会社に利鞘を抜かれまくっているコストの高い商品であることを再認識しました。

ほんとに養老保険についてはすぐに解約できてよかったです。

解約時に保険の営業担当に解約の理由を聞かれて、「保険商品の中でもコストが高いし、自分で運用もやっているから必要ない」旨を伝えたところ、切り返しとして「養老保険が保険会社としては契約されて一番痛い商品なんだけどな、これを解約するのはもったいない」と言われたのが未だに納得できません。(笑)

外貨預金との比較

これまで、米ドル建ての終身保険と養老保険について、自身が加入している(していた)例をもとに投資商品としてのパフォーマンスを計算してきました。

そもそも、私がドル建ての保険に加入したのは、
①日本円の保険だと増えなさそう
②通貨を分散させたい
③長期的な視点で考えれば円安方向に進む可能性が高い
と思っていたからです。

積立保険のパフォーマンスの低さとコストの高さについては前項で確認していただけたかなと思います。

では、保険に加入せずに米ドル建ての定期預金に毎月同額積み立てた場合、どれくらいの違いが出るのかをみていきたいと思います。

現在、米ドルの1年の定期預金の金利はソニー銀行で1.6%となっていました。

終身保険だと10年で支払いが終わってしまうので、毎月ずっと積み立てが続く養老保険と比較したいと思います。

養老保険についてはもう解約しましたが、以前は日本円換算で毎月7000円支払っていました。

為替については長期的な視点で見た場合、不確実性が多く、どうなるか分からないので、為替は考慮せずに考えます。

検索で1番上に出てきた新生銀行のかんたん10秒で!積立シュミレーションを使用しました。

毎月の積立額9000円を年利1.6%で、30年間積み立てた場合の結果がこちらです。

毎月7000円を年利1.6%で30年間積み立てるシュミレーション結果

先に謝っておきますが、前提として為替レートを無視しており、利率についても30年間現在の水準が維持できるわけではないので、現実的なシュミレーションじゃなくてすみません。

養老保険と外貨預金の30年後のリターンについてまとめた図が下になります。

 養老保険(円)外貨預金(円)
支払総額2,394,0222,520,000
最終金額2,828,2593,229,900
増えた額434,237709,900
リターン18.14%28.17%
(1ドル=106.897円で計算)

投資元本が少しずれてしまっていることは目をつぶっていただければと思います。

ただ、やはり最終的なリターンを比較すると10%ほどの違いが出ています。

元本に対して増えた額でみると30万円ほどの差が生まれていますね。

外貨預金については、為替のリスクはあるものの、株式等のリスク資産とは違い安全性は高い商品です。

保険商品は同じような安全性の高い金融商品を組み入れて保険会社が運用を行っているので、やはりここで差がでるというのは保険会社に支払っているコストが多いと捉えられるんではないでしょうか。

まとめ

以上、生命保険を金融商品として見立てた場合のパフォーマンスや外貨預金との比較をしてみました。

最後にこれらを踏まえて、自分なりに積立保険について思うことをまとめていきたいと思います。

積立保険は手数料が高い投資商品

積立の保険は以上に手数料の高い投資商品ということは私もいろんな本を読んだり、リベ大で学びました。

ただ、実際にエクセルシートで計算してみると、投資商品としてのパフォーマンスは著しく悪く、そのパフォーマンスが悪い分は保険会社に抜かれていると想定されます。

実際に保険会社がどれくらいの手数料を取っているのかは定かではありませんが、投資商品として考えるなら保険はやめたほうがよさそうです。

保険は最低限で十分(場合によっては必要なし)

保険が手数料の高い金融商品であることはご理解いただけたかなと思います。

なので、保険に入りすぎている方は見直された方がいいと思います。

私も当初は2つも加入していましたが、よりコストの高い養老保険については解約に踏み切りました。

解約するときは今まで支払ったお金が返ってこないのはもったいないなと思いましたが、逆にこんなにパフォーマンスが悪い投資商品に投資を続けるほうがしんどいと思いました。

保険の本来の役割は最悪の事態が起きた場合でも生活が破綻しないための備えです。

子どもがいる家庭で養育費だったり、学費、家族の生活費がかかる人などは入っておく必要があると思います。

ただ、個人的には運用は投資信託など別の商品でやって、保険は安い掛け捨て型の保険で十分なのかなと思っています。

なので、もっといえば私のような20代前半の独身なんて保険は最低限、もしくは入る必要すらないのかなと思います。

それでも終身保険は続ける理由

前述のとおり、20代前半の独身である私は生命保険に入るメリットはほとんどないように思えます。

それでも終身保険を続けるのには以下のような理由があります。

①奨学金の返済が200万円ほど残っている

現在の私の総資産は100万円ちょっとだと思います。

総資産の2倍の額の負債を一応抱えていることになるので、万が一ここ1.2年で自分が亡くなった場合に金銭面で家族に迷惑をかけないためです。

自分の総資産が負債を上回ってくれば、もう保険としての意味はなさないのかなと思います。

②勉強のため

この点は非常に大きいです。

私は将来、FP分野でファイナンシャルリテラシーを広めるような活動をしたいと思っています。

なので、自身の実体験として保険に入っておくことは非常に勉強になります。

今回のこのような計算も保険を契約していなければ、知ることもなかったですし、保険は税金面でも控除があったりするので、契約しているとその点にも実生活で触れられます。

終身保険については、10年間で総額100万円ちょっと支払えば払込も終わるので、家計的にもそんなに苦ではないです。(ただ、毎月この額を投信の積み立ての充てれたほうが夢があるなとは思っている。)

おわりに

最後までご覧いただきありがとうございました。

投資商品としてみた場合の保険のパフォーマンスというのはなかなか考えられたことがある人は少ないのではないでしょうか。

保険に複数入られている方は自身の契約書をもとに一度エクセルシートで計算してみるといいと思います。

保険は三大支出の一角を占めており、日本人の大半が加入しています。

ぜひ、今後も保険が必要かどうか保険の本来の役割を意識してほしいと思います。

本記事がみなさんの保険の見直す機会になれれば幸いです。