精神科医として活躍されている樺沢紫苑さんの著書『学びを結果に変えるアウトプット大全』を読みました。
私もTwitterやブログをはじめたきっかけは元を辿れば、「アウトプットする機会を増やしたい!」という想いからでした。
『アウトプット大全』を読むことで、改めて「アウトプットすることの意義」であったり、自身を成長させていくための「効果的なアウトプットの手法」について学ぶことができます。
「アウトプットの重要性を再認識したい」
「効果的なアウトプットの方法を知りたい」
という方に非常に参考となる本です。
・アウトプットすることの意義について知りたい
・実際にどれくらいアウトプットする必要があるのかについて知りたい
・自己成長したい
Contents
自己成長はアウトプットの量に比例する
まずは「アウトプット」と「インプット」について簡単に概要を抑えましょう。
アウトプットは「出力」を意味し、「入力」を意味するインプットと対になる表現です。
インプットが「読む」「聞く」といった行為を指すのに対し、アウトプットは「話す」「書く」「行動する」といった行為を指します。
インプットをすることで情報を収集したり、知識を蓄積していくことができますが、アウトプットをすることによって吸収した情報や知識がより記憶に残るようになります。
インプットすることも非常に重要ですが、やはり自分の力として定着させるということを踏まえればアウトプットはさらに重要です。
本書でも、自己成長はアウトプットの量に比例すると述べられています。
私自身もこれまでに読書をしたり、講義を受けることも多かったですが、特にアウトプットしていなければどういう内容だったか忘れてしまっていることは多いです。
みなさんも同じようにアウトプットした内容は比較的覚えているけど、インプットしかしていない内容はあまり知識として定着していないという経験があるのではないでしょうか。
人間なので、もちろん全てを覚えることは不可能ですが、アウトプットをうまく活用することによって、知識を定着させていくことは可能です。
実体験からも明らかなとおり、全くアウトプットしない場合と少しでもアウトプットをした場合では将来的には自己成長の度合いに大きく差が出ると思います。
ぜひ、日々の生活において少しでもアウトプットすることを意識してみましょう。
アウトプットから得られる6つのメリット
本書に紹介されていた「アウトプットすることで得られるメリット」は以下のとおりです。
①記憶に残る
②行動が変わる
③現実が変わる
④自己成長する
⑤楽しい
⑥圧倒的な結果が出る!
①記憶に残る
私も経験がありますが、人に教えたことが一番記憶に残っているという経験はみなさんもされているのではないでしょうか?
インプットのみの情報だと数日後に忘れていることが多いですが、アウトプットをすることで、脳はそれを重要な情報と判断するため記憶に定着しやすくなります。
②行動が変わる
アウトプットとは具体的に「話す」、「書く」、「行動する」といった行為を指しました。
読書をするという行為を例にとってみると、ただ読書をするよりもアウトプットを前提に読書をすることで読みながら印象に残った部分をメモする、自分に置き換えて考えるなど取るべき行動が変わります。
さらにアウトプットをした後にフィードバック(振り返り)をすることで、よりいい方向にレベルアップしていくことができます。
③現実が変わる
自分の行動が変われば、周囲の人たちにも様々な影響が表れて現実が変わります。
自分がアウトプット(=情報発信)に熱心に取り組んでいれば、例えば会社の中でも「あいつは熱心に頑張っているな、今度はあいつにチャンスを与えよう」となったり、友人からも「あいつはこういう情報に詳しそうだな。今度相談してみるか」というように人間関係や環境面においてポジティブな方向に現実が動く可能性を秘めています。
④自己成長する
インプット→アウトプット→フィードバックを繰り返すことで自己成長につながります。
本書を読んで印象に残ったものに、「成長の螺旋階段の法則」というものがありました。
成長の螺旋階段の法則
インプットとアウトプットを繰り返す、これこそが究極の勉強法、学習法であり、自己成長の法則
『アウトプット大全』 樺沢紫苑
インプット→アウトプット→フィードバックのサイクルをたくさん回していくことで、より早く自己成長していけます。
⑤楽しい
ポジティブなアウトプットをすると人から評価されるようになり、アウトプットが楽しくなるということです。
TwitterなどのSNSでの発信は特にいいねの機能がついているため、より多くの評価がつけばアウトプットすること自体が楽しくなります。
私もより有益な情報を発信できるよう今後取り組んでいきたいと思います。
⑥圧倒的な結果が出る!
日々の積み重ねにはなりますが、①~⑤の成果が積みあがってくると大きく自己成長できていて、現実世界でもいい方向に変化してくはずです。
様々なポジティブな結果が連鎖的に起こり、人生が楽しく、豊かなものへ変わっていきそうです。
人生の成功法則、それが「アウトプット」です。
『アウトプット大全』 樺沢紫苑
インプットとアウトプットの黄金比
これまで、アウトプットすることの重要性について述べてきました。
アウトプットの重要性についてはご理解いただけたと思います。
では、具体的にインプットとアウトプットはどれくらいの割合を意識すればいいのでしょうか。
私も本書を読む前は、正直インプットした分をアウトプットできる(つまり、比率5:5)のが理想だと思っていました。
ただ、本書を読んではっとしました。
なんと、インプットとアウトプットの黄金比は3:7だそうです。
インプットした分の2倍超をアウトプットするの!?と少し驚きました。
私もそうですが、現実はインプット中心になっている人が多いみたいです。
実際に大学生を対象に勉強時間のうち、インプットとアウトプットの時間配分について調べた研究があるみたいですが、結果はインプット:アウトプット=7:3だそうです。
いきなりインプットとアウトプットの比率を逆転させるのは難しいですが、まずは少しずつアウトプットの量を増やしていくことが重要だと思います。
私もインプットとアウトプットの黄金比を意識したうえで、学んだことはメモしたり、SNSで発信していくなど小さなステップを積み重ねていきたいと思いました。
アウトプットしないインプットは意味がない!?
また、本書を読んでグサッと刺さる部分がありました。
それは、「アウトプットしないインプットは意味がない」ということです。
私の好きな読書を例にとってみたいと思います。
私は読書好きで、月に8冊程度本を読んでいます。
ただ、これまで読んだ本を後々振り返ってみると、「内容が印象に残っている本」と「内容を忘れてしまっている本」に分かれます。
この差は何かということを考えてみると、もちろん内容に対する関心の大小はあるものの、「アウトプットをしているかどうか」ということが挙げられます。
本を読んで、「おもしろいと思えたこと」や「使えそうだからやってみよう」と思ってメモした内容はより記憶に残っていますし、友だちに内容を話した本とかはかなり記憶に残っています。
また、私はブログでおすすめの本を紹介していますが、そういったアウトプットした本の内容は基本的に覚えています。
一方、ただ読んで終わりにしてしまっている本も多いのが事実です。
そういった本の内容は数日間は覚えているものの、より時間が経つほど内容を忘れてしまいます。
読書自体は非常にいいことですが、読んだ本の冊数に目を向けるのではなく、いかに多くの本をアウトプットできるかが重要だと思いました。
月に本を5冊読んで、読みっぱなしにしている(=0冊アウトプット)人よりも、月に1冊本を読んで、1冊アウトプットしている人の方が実りは多いと思います。
今後、読書をする際はインプット量よりもアウトプット量に目を向けていきたいと思います。
ちなみにアウトプットをするタイミングについては脳が最も情報を保持しているインプットの直後がいいみたいです。
最近は読書をする際は、前田裕二さんの『メモの魔力』を参考に、本を読んで印象に残った部分をメモし、抽象化や自身に転用できないかを考えるようにしています。
アウトプットの1つの方法として『メモの魔力』も非常に参考となるので、ぜひ興味ある方は読まれてみてください。
まとめ
以上、『学びを結果に変えるアウトプット大全』よりアウトプットの重要性について紹介させていただきました。
本書を読んで改めてアウトプットが重要だと感じたと同時に、より自己成長させていくにはたくさんの量をアウトプットする必要があると感じました。
今後、人生を歩んでいく中でアウトプットをしない人はいないと思います。
ぜひ、『アウトプット大全』を読んでアウトプットの重要性や効果的な方法を学ばれてみてはいかがでしょうか。
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『アウトプット大全』の著者:樺沢紫苑さんが「インプット」について取り上げているのが『インプット大全』です。こちらも併せてご覧ください。