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【書評/要約】『NEURO HACKS』ショーン・ヤング|なし遂げる力を高める

どうしてもなし遂げたい目標がある!
目標を定めても挫折してしまうことが多い…

上記のような想いを抱いている方々におすすめしたいのが、
ショーン・ヤングさんの著書『NEURO HACKS ULCA医学部教授が教える科学的に証明された究極の「なし遂げる力」』です。

「何かを成し遂げたい!」って思ったとき、ついつい自分を変えなきゃって思ってしまいますよね。

本書を読めば、性格などのパーソナリティを変えなくても仕組みを科学的に理解し、自分に合った方法を見つけさえすれば、“なし遂げる力”は高められるということが分かります。

そして、なし遂げる力を高めるにあたって鍵を握るのが、”心に効く7つの力“です。

本記事では、このなし遂げる力を高めるために重要な”心に効く7つの力”とはどういうものなのか紹介します。

こんな人におすすめ!!

・目標に向かって突き進んでいる人
・これまで物事に取り組むにあたって挫折したことが多い人
・科学的になし遂げる力を高める方法を知りたい人

著者:ショーン・ヤング

著者はカルフォルニア大学ロサンゼルス校(ULCA)医学部の教授、ショーン・ヤングさんです。

カリフォルニア大学予測技術研究所(UCIPT)創設者であり、エグゼクティブディレクターも兼ねています。

これらの機関に所属しており、アメリカ国立衛生研究所(NIH)といった政府機関や、フェイスブックやインテルなどの民間企業、アメリカ各地の病院や財団などの団体から述べ1000万ドル以上の研究費を支援されながら、人の食生活や改善、運動、薬物治療や慢性痛対策などの「なし遂げる力」をテーマにした研究で成果を上げられています。

そんな著者がいくつもの分野の優れた科学者と共同研究を進めた結果、人が様々な状況で行動を続けるためのカギを握る7つの要素があることを突き止め、本書の執筆に至っています。

心に効く7つの力

本書の最大のテーマは「心に効く7つの力」のメカニズムを科学的に解き明かし、ビジネスや日常生活で「なし遂げる力」を高めるための方法を知るということ。

アーク
アーク
ULCA医学部教授が科学的にメカニズムを解き明かしているっていうところがいいですよね。 科学的な裏付けがあった方が効果も信用も高そうな印象を受けます。

では、さっそく「心に効く7つの力」についてみていきましょう。

心に効く力① 目標を小さく刻む

まず最初に取り上げられたのは、目標を小さく刻むということ。

目標を持つこと自体は非常に重要ですし、皆さんもそれぞれ目標を持たれていらっしゃると思います。

ただ、「目標自体が大きすぎて何から手をつけたらいいかわからず、行動に移せない…」
そんな経験はないでしょうか?

大切なのは、「正しい一歩」を見つけるということ。

夢と目標を抱きつつ、目の前の小さなステップを実現するために全力を尽くす。

進歩を振り返るための時間を取り、また次の小さなステップを見つけて実行していく。

このように人は小さなステップに注目したときに成功を手にしやすくなるそうです。

ただ、私もそうなんですが、そのことを頭で理解はしていても行動が続かない人が多いみたいです。

その理由は、ステップをどれくらい小さくすべきかをよく理解していないことと、はっきりとした基準がないことにあります。

本書では「梯子モデル」という誰でも簡単にステップを十分小さくできる手法が紹介されていました。

「梯子モデル」はステップ目標の3つの要素で成り立っています。

中でも一番集中すべきは夢ではなく、目標

上図のとおり、目標についても達成に1カ月~3カ月かかる「長期目標」と、1週間~1カ月以内の「短期目標」の2つを定めます。

梯子モデルを活用し、夢から逆算して長期目標、短期目標、ステップと適切な大きさにおろしていくことで計画を実現しやすくなります。

私も目標設定はするものの、適切な大きさに設定できていないことが多々あったので、この梯子モデルは今後も重宝していきたいと思いました。

あと、忘れてはいけないもう一つ重要な要素は、振り返り

せっかく細かいステップを設定したのに振り返りを忘れてしまっては効果が減ってしまいます。

細かいステップを実践できた場合には自分を褒めたり、ささやかなご褒美を、ステップを実践できなかった場合は原因と対策を考えるとより目標を成し遂げることが可能になると思います。

・目標を短期目標と長期目標に分けることが重要

・梯子モデルを活用して、適切なサイズのステップをつくり、目標の達成を目指すことで夢を実現する

心に効く力② コミュニティ

2つ目の力はコミュニティ

何かを成し遂げるにあたって、一人でなし遂げることも可能かもしれませんが、より効果を発揮するのがコミュニティに入って周りからの支援や他者との競争により変化を促すということになります。

ただ、これまで学校や社会で経験があるかもしれないが、むやみやたらにコミュニティに所属したら効果が得られるという訳ではないです。

モチベーションが下がるようなネガティブなコミュニティに入ってしまえば、自分にもマイナスの効果が伝染してしまいます。

本書では、「なし遂げる力」のあるコミュニティに必要な6要素が紹介されていました。

・メンバーを信頼できる
・価値観を共有でき、自分の居場所だと実感できる
・自尊心を保ちやすい
・ソーシャルマグネットが機能している
・報酬が得られる
・権限が与えられ、能力を発揮できる

ソーシャルマグネットというのは、磁石が金属を引き寄せるように共通の目的を持つメンバーは、お互いを引き寄せながらミッションに取り組めるような状況のことを指します。

つまり、コミュニティにおいて共通の目的を持ち、その目的を達成するために各々が相乗効果を発揮する状態を作れるのが理想です。

コミュニティ自体が適切な目的を持っていたとしても、そこにソーシャルマグネットが作用していなければ、「なし遂げる力」を高めるのは難しくなってしまいます。

たとえば、スポーツジムに通うとして、一緒に行く仲間がいると通いやすいですよね。

ただ、その仲間が病気だったり、長期休暇で不在になってしまうと、自分もあっさりとジムから遠ざかってしまうという場合はソーシャルマグネットが弱いということになります。

なので、コミュニティに参加する場合は、ソーシャルマグネットが機能しているかどうかをしっかり確認してみることが重要ということです。(あくまで、何かを成し遂げるという目的がある場合。趣味で緩くやりたい場合などはソーシャルマグネットの強弱は自分の適切な方を選びましょう。)

ぜひ、何かをなし遂げる目的でコミュニティへの参加を検討されている方はぜひ「なし遂げる力」のあるコミュニティに必要な6つの要素を参考にしてみてください。

・コミュニティには人を引き込む「ソーシャルマグネット」が作用している

心に効く力③ 重要性を認識する

3つ目の力は重要性を認識するということ。

当たり前のように思われる方が多いかもしれませんが、重要性を認識できていなければ行動を続けられることができなくなってしまいます。

運動を例にとってみても、ただ運動をしようと思っている人と健康診断で結果が悪く、健康体でいるために運動をしようと思っている人がいて、運動を習慣化しやすいのは後者になります。

その行動を続けようと思えるだけの重要性を認識することが大事ということです。

ぜひ、何か続けたいと思っている行動があれば、一度振り返って重要性を認識してみてください。

・ 目標に価値を見いだし、大切なものだとみなすことが成功率を高める

心に効く力④ 簡単にする

4つ目の力は簡単にするということ。

人は簡単なことをしたがります。

それは、簡単なことを楽しいと感じ、続けようとするからです。

みなさんも学生時代にこういった経験があるかもしれません。

受験勉強の際に、苦手な科目を後回しにして、得意な科目から先に勉強してしまうことやっていたのではないでしょうか?

アーク
アーク
私も苦手だった国語と理科は後回しにして好きだった数学と社会を先に勉強してしまうという行動はとっていました…

試験勉強はあくまで例ですが、人は行く手を阻む何かがあると、簡単に行動を止めてしまうということです。

しかし、この例を逆に利用して、障害物を取り除くことができれば、物事は続けやすくなります。

それが、物事を簡単にするということ。

物事を簡単にするための科学的な3つの方法が以下になります。

・状況をコントロールする
・選択肢を減らす
・ロードマップをつくる

状況をコントロールする、ロードマップを作るについては、すでに紹介した梯子モデルを組み合わせれば効果的です。

目標に対して行動計画が小さくすることができれば、あらゆることが簡単になり、行動も取りやすくなります。

・ 簡単な行動は続けやすい

心に効く力⑤ ニューロハックス

5つ目の力はニューロハックス

横文字で分かりにくいですが、簡単に言うと脳を騙すということです。

よく世間一般でも言われていますが、心を変えれば行動は変わると考えている人が多いのではないでしょうか。

ただ、本書ではそれは発想が逆だと述べています。

つまり、まずは小さな行動を起こし、それを頭で認識することによって、行動が続けられるということになります。

この時に鍵を握るのが、自己認識です。

人は自分自身をどう捉えているかに基づいて行動をとることが多いそうです。

ちょっとイメージしにくいかもしれないので、例を挙げてみます。

たとえば、親切な人になりたいと思ったとすれば、頭で考えるのではなく、困っている人を実際に助けてみてください。

そうすることで、親切な人になれます。

ここで作られた自己認識(=親切な人)によって、親切な人であり続けることは簡単になるということです。

アーク
アーク
なるほど、行動を変えてしまうことで、心が伴ってくるということですね。

・ まず変えるべきは心ではなく行動

心に効く力⑥ 夢中になる

6つ目の力は夢中になるということ。

これも当たり前のように感じるかもしれませんが、人は夢中になれば物事を続けられます。

人は何かをして報酬を受け取ると、そのことを続けられます。

このように報酬はなし遂げる力を高める効果があります。

ただし、報酬ならなんでもよいという訳ではありません。

人を夢中にさせるような魅力が必要になってきます。

そのため、行動を続けるには退屈なものをどれだけ魅力的にするかが重要になります。

本書では、行動を魅力的にするのに次の5つの方法を紹介しています。

・「正しいこと」を楽しくする
・ムチよりもアメを使う
・「金が最高の報酬」とは限らない
・知識だけでは不十分
・行動そのものを報酬にする

一つずつ説明すると長くなってしまうので今回は割愛させていただきますが、報酬を工夫すればなし遂げる力を高められることができます。

本書では科学的に効果がある手法が紹介されていますが、人によって効果の大小も変わってくると思うので、自分にあった報酬を探してみてはいかがでしょうか。

心に効く力⑦ ルーチン化する

最後の力はルーチン化するということ。

フェイスブックの創業者マーク・ザッカーバーグが毎日何を着るかで迷わないように、同じグレーのシャツを20枚持っているという話は有名です。

このように成功者の多くが、成功の秘訣は頭の良さや才能ではなく、効率的に時間を使うことだと述べています。

マーク・ザッカーバーグの例も大切なことにエネルギーを集中させるための効率的な方法です。

脳の働きをよく理解し、それをうまく自分の人生に活用されています。

人間の脳というのは、効率を求めようとしています。

できる限り、同じことを最小限の労力でしようとします。

つまり、人間の脳は効率化を求めているため、繰り返される行動は習慣化しようという作用が働くということです。

なので、繰り返されることによって、その行動が脳に刻み込まれ、継続しやすくなります。

また、何か新しい習慣を脳に学ばせるには、同じような行動を組み合わせ、まず簡単なものから着手して、難しいものをやりやすくするという「磁気的行動」と呼ばれる手法も有効です。

ランニングが分かりやすい例です。

靴を履くという日常的行動は脳に刻み込まれているので、革靴やカジュアルシューズの代わりにランニングシューズを履くのにそれほどの労力は必要ありません。

ランニングシューズはランニングと結びついているので、履いてしまえば走ることへのハードルは低くなります。

これが、磁気的行動です。

ある行動(ランニングシューズを履く)が磁石のように作用し、関連する別の望ましい行動(ランニング)を引き起こすことができます。

このような磁気的行動を活用している成功者は多いので、ぜひみなさんも磁気的行動を活用して新たなルーチンを作ってみてください。

まとめ

以上、『NEURO HACKS UCLA医学部教授が教える科学的に証明された究極の「なし遂げる力」』より、なし遂げる力を高めるために重要な「心に効く7つの力」を紹介させていただきました。

この「心に効く7つの力」は、1つ取り入れてみるだけでも効果は十分あります。

ただ、一度により多くの力を組み合わせるほど効果は高まっていきます。

いきなりたくさん組み合わせることは難しいかもしれませんが、一つ一つの力を認識したうえで何か新しい目標に挑戦するときに有効な方法がないか考えてみることは重要です。

私自身もこれからたくさんの壁にぶつかったり、挑戦していくことがあると思うので、しっかり本書で学んだことを少しずつ活用していきたいと思いました。

最後までご覧いただき、ありがとうございました。