資産形成のヒント

【書評/要約】『投資家みたいに生きろ』藤野英人|これからの時代を生き抜くための思考法

老後2000万円問題に、人生100年時代…
 これから変化の激しい時代をうまく生き抜くことができるのだろうか…

上記のような想いを抱いている方におすすめしたいのが、
藤野英人さんの著書『投資家みたいに生きろ』です。

本書は、投資家という「職業」になるための方法ではなく、未来に向けて「目に見える資産」「目に見えない資産」を貯めていき、市場価値を高めるという広義の意味で「投資の思考」を授けてくれます。

過去にも藤野さんの著書は『投資家がお金よりも大切にしていること』や『投資バカの思考法』などを読みましたが、個人的には藤野さんの投資家としての考え方は好きです。

投資も知らなかった学生時代の私に「投資って社会的にも意義のあることなんだな」と教えてくれました。

本書『投資家みたいに生きろ』は投資家としての視点を日常生活に取り入れ、投資家みたいに生きることによって、これからの変化の激しい時代に希望を持って生き抜くことができることを教えてくれます。

こんな人におすすめ!!

・これからの時代を生き抜けるか不安である
・投資家の思考を取り入れたい
・これから投資をはじめようと思っている

著者:藤野英人

著者はひふみ投信でお馴染みの藤野英人さんです。

レオス・キャピタルワークス株式会社代表取締役社長・最高投資責任者(CIO)を務めています。

早稲田大学の法学部を卒業し、国内・外資大手投資運用会社でファンドマネージャーを歴任後、2003年にレオス・キャピタルワークス株式会社を創業。

カンブリア宮殿の出演をきっかけに一時脚光を浴びた、日本の成長企業に投資をする株式投資信託「ひふみシリーズ」を運用しています。

他にも一般社団法人投資信託協会理事を務めていたり、JPXアカデミー・フェロー、明治大学商学部兼任講師として投資教育にも注力されています。

投資とは

本書は投資家みたいに生きるための本となっていますが、まず著者の藤野さんは投資についてこのように考えられています。

投資とはエネルギーを投入して未来からお返しをいただく行為

『投資家みたいに生きろ』藤野英人

藤野さんの前作でもこれまでに述べられていた考え方ですが、私もこの考え方は非常に好きです。

一般的には、「投資」という単語を聞くと「株式投資」をイメージされる方が多いと思います。

ただ、エネルギーを後輩や子どもに投入すると「教育投資」になりますし、エネルギーを工場や店に投入すると「設備投資」になります。

多くの人がイメージする「株式投資」は会社を応援する資金としてエネルギーが投入されています。

エネルギーの対象が寄付やボランティアに使われれば「社会投資」、自分自身に投入されれば「自己投資」です。

これらに共通して言えるのが、過去にリスクを取る人とエネルギーが存在したからこそ、結果として今の社会が実現しているということです。

なので、言い換えると未来の社会も今の私たちがエネルギーを投入(投資)しなければ切り開いていくことができないということになります。

エネルギーの中身

投資の本質はエネルギーを投入することだと前述しましたが、実際にはエネルギーにはどういったものがあるのでしょうか。

本書で紹介されていた内容をまとめました。

エネルギーの中身

エネルギーには、①主体性(やりたいこと)、②時間(平等に与えられたもの)、③お金(過去・未来の缶詰)、④決断(成功体験の積み重ね)、⑤運(謙虚な気持ち)があります。

ポイントは図のとおり、これらのエネルギーの中身は掛け算になっているということです。

主体性、時間、お金、決断、運といった様々なエネルギーが総動員されることでエネルギーは大きくなり、未来からのリターンも最大化されていくことになります。

未来からのお返し

では、これらの5つのエネルギーを投入することによって得られる、「未来からのお返し」にはどのようなものがあるのでしょうか。

未来からのお返し

未来からのお返しは、①目に見える資産(お金・プロダクト)、②目に見えない資産(スキル・健康・人間関係)、③明るい未来(利他の気持ち)の3つです。

1つずつ紹介していきます。

リターン① 目に見える資産

目に見える資産というのは理解しやすいと思います。

株式投資を例にとってみましょう。

株式投資は企業に「お金」と「時間」を投資することによって、リターンとして利益(お金)が手に入ります。

「お金」という目に見える資産が投資に対するリターンとして返ってきています。

他にもサラリーマンの給料(お金)も自分の「時間」や「労力」を会社に投入したお返しとして得ています。

これらのように目に見える資産というのは、生活する上で必要不可欠であり、リターンがしっかり返ってきていることも実感しやすくなっています。

ただ、ここで重要なのは目に見えるものばかりを追い求めてしまうと、人生は空虚なものになってしまうということです。

サラリーマンの給料も目に見える資産としての会社からのリターンですが、ここばかりに囚われてしまうのはよくありません。

サラリーマンは1日8時間という貴重な時間(エネルギー)を会社に投入している訳ですが、目に見える対価としての給料(リターン)だけに囚われてしまうともっと時間を投入して残業代に依存してしまったり、会社の給与体系に気づいて頑張ったって給与は増えないという消極的な思考や行動に変わってしまいます。

これらの考えの行き着く先というのは、サラリーマンでいえば社畜となるわけです。

目に見える資産ばかりに注目するのではなく、次で述べる目に見えない資産を意識するのもこれからの時代ますます重要となってきます。

リターン② 目に見えない資産

目に見えない資産というのは、代表的なものでいうとスキルや健康、人間関係が当てはまります。

一番分かりやすい例が教育ではないでしょうか。

たとえば、受験勉強や資格の勉強に時間やお金といったエネルギーを投じることで、学歴や資格、語学などのスキルといったリターンを得られます。

これからは人生100年時代とも言われており、ベストセラーとなった『ライフ・シフト』でも目に見えない資産を意識して増やしていくことの重要性が説かれていました。

サラリーマンも給料だけに依存するのではなく、目に見えない資産(スキル、健康、人間関係など)を磨くことによって社畜人生を脱出することもできますし、新たな道も切り開いていける可能性が高まります。

リターン③ 明るい未来

「明るい未来」とは、「目に見える資産」と「目に見えない資産」よりも分かりにくい概念かもしれません。

著者の藤野さんが投資をする本当の目的は世の中を良くして明るい未来をつくることだと言います。

明るい未来とは、世の中が明るくなるということです。

これこそが最大のリターンですよね。

だって、世の中全体が暗かったら、自分自身もよりよい人生を送ることはできないですから。

ひふみシリーズで脚光を浴びているレオス・キャピタルワークスの投資手法も各メディアで取り上げられていますが、主に長期的に成長する見込みのある会社に投資をしています。

ファンドマネージャーとしての藤野さんの考えている株式投資というのは、お客さんのことをきちんと考えていて、社員のことも愛している利他の心がある人たちに投資をして、日本の将来に賭け、それによって明るい社会を作っていく循環を生み出すことだそうです。

株式投資だけではなく、個人の生き方についても同じことが言えます。

自分自身が明るい社会を作る存在となるためには、まじめに生き、自分に投資をして、成長を手に入れ、社会に還元していく必要があります。

真の意味で”投資家みたいに生きる”ためには、このように世の中をよくするというリターンをいつも意識することが大切です。

まとめ:投資家みたいに生きる

以上、藤野英人さんの著書『投資家みたいに生きろ』より大切な部分を紹介させていただきました。

“投資家みたいに生きる”ということは、自身のエネルギーを投入し、未来からのお返しを得るということでした。

そうすることによって、希望を最大化する人になることができ、自身の市場価値を高め、これからの変化の時代を生き抜くことができるようになります。

習慣を変えれば生涯賃金だって変わるし、そして何より主体的に生きることの充足感は何物にも代えがたい価値があります。

私も20代の資産形成家として、これからも自身のエネルギーを投入し、未来を少しでもよくできるように頑張っていきたいと思えました。

これからも投資家としての考え方を大事にして、日々の生活を送っていきたいと思いました。

藤野さんの前作『投資家がお金よりも大切にしていること』、『投資バカの思考法』も非常にオススメです。

最後までご覧いただき、ありがとうございました。