ファイナンシャルリテラシー

【書評】『外資系金融マンがわが子に教えたい「お金」と「投資」の本当の話』ジョン太郎

いつの時代であっても”お金に関する悩み”が尽きることはありません。

そして、これからの日本においても「お金で苦労する人」の割合が増えていくことが予想されます。

ただ、お金に関する教育は学校で行われることはなく、家庭など普段の生活で学んでいくしかありません。

自分の子どもにはお金の面で苦労させたくない
と思っている方も多いのではないでしょうか。

上記のような想いを抱いている方にぜひ読んでほしい本がジョン太郎の著書『外資系金融マンがわが子に教えたい「お金」と「投資」の本当の話』です。

本書は現役の外資系金融マンの著者がお金について「親として知っておくべきこと」「自分の子どもに教えたいこと」をまとめています。

これまであまりお金の勉強をしていなかった
今からお金の基礎について学んでいきたい
という方には非常に参考になる本です。

こんな人におすすめ!!

・ファイナンシャルリテラシーを高めたい人
・自分の子どもに正しいお金の教育を身につけさせたい人
・これから投資をはじめようと思っている人

本記事では、『外資系金融マンがわが子に教えたい「お金」と「投資」の本当の話』より「GDP」と「資本家」の2つのトピックを取り上げます。

GDPを分解すれば、国ごとの特徴が分かる

本書では、金融知識を身に着けるうえで知っておくべき重要な事項について分かりやすくまとめられています。

まず、最初に取り上げられているのが「GDP」です。

GDPとは、Gross Domestic Productの略で国内総生産を表します。

国内で1年間に生み出される付加価値の合計で、一般的に国の経済規模を表す際に使われる指標です。

IMF(国際通貨基金)が発表している2018年の世界の名目GDP国別ランキングは以下のようになっています。

世界の名目GDP 国別ランキング グローバルノートより引用

わが国日本世界第3位の経済規模を誇っており、約550兆円の名目GDPとなっています。

第1位アメリカ約2100兆円2位中国約1400兆円となっており、日本との差はかなり広がっています。

世界の名目GDPのうち、アメリカで約24%中国で約16%を占めているので、上位2カ国で世界の名目GDPの約40%を占めていることになります。

単純にGDPの大きさだけで測ると、国ごとの経済規模感が分かりますが、GDPを分解するとまた違った角度で国ごとの状況を把握することができます。

GDPはこのように分解することができます。

GDP=人口×1人当たりGDP

1人当たりGDPとは、GDPを人口で除したもので、1人当たりの付加価値額を表します。

この1人当たりGDPは、よく生産性を比較される場合などに使われます。

また、GDPは総所得でもあるので、平均的な国民の年間所得とも言い換えられます。

これらを把握したうえで上記の式に当てはめて計算してみましょう。

本書に記載されていた、2015年時点のデータを参照すると以下のようになります。

わが国日本は、人口が1億2700万人いて、1人当たりGDPが420万円です。

なので、1億2700万(人口)×420万(1人当たりGDP)=530兆円(GDP)となります。

同じように計算すると、米国は3億2000万(人口)×640万(1人当たりGDP)=2000兆円(GDP)になります。

中国は、13億6000万(人口)×90万(1人当たりGDP)=1200兆円(GDP)です。

このようにGDPを分解して考えると世界の経済大国TOP3の違いが見えてきます。

世界第1位の米国は、人口(量)と1人当たりGDP(質)がともに高いです。

世界第2位の中国は、1人当たりGDPは日本よりも少ないながらも圧倒的な人口(13億6000万人)によって経済大国へとのし上がっています。

世界第3位の日本は、1人当たりGDPはそんなに劣ってはいないものの、人口が劣っていることが伺えます。

この例が示すとおり、経済規模を考えるうえで人口は非常に重要な要素となります。

人口が増えることによって、需要面では消費が増え、供給面では労働力が増えるので、結果として企業の業績も向上し、所得も増加していくという好循環が生まれます。

そのように考えると、米国や中国は今後も人口増による経済成長が見込める一方、少子高齢化・人口減少問題に悩まされる日本は経済成長が鈍化していくことが想定されます。

もちろん、将来的にはテクノロジーの進歩により、AIやロボットによって少ない人口でも生産力を飛躍的に高められる可能性は期待できます。

ただ、人口という指標は今後の経済成長を占ううえで非常に読みやすい指標であるので、国の経済的な成長を予測する上では必要不可欠だと思います。

以前にも人口の観点から長期投資を考えるという記事を投稿しておりますので、ぜひ参考にしていただければと思います。

資本家には誰でもなれる

「資本家」と「労働者」についても分かりやすく解説がなされています。

資本主義について基本から学びたいという方はぜひ本書を読んでいただければと思います。

1つ重要なのは、誰でも資本家になれるということです。

「資本家」と聞くとなんだか難しく、お金がなければなれないようなイメージを抱いている方もいらっしゃるかと思いますが、会社の株式を購入してしまえばその会社の立派な資本家の1人になれます。

ましてや今の時代はネット証券の台頭もあり、手数料を抑えて株式を購入することができたり、最近ではSBIネオモバイル証券などによる端株投資(通常、株式の購入は100株単位だが、1株から購入できる)も可能となりました。

資本家になることによって、持っている株式数のぶんだけ利益の配分を受け取ることができるようになります。

これが、いわゆる配当です。

また、企業によっては株主優待も実施しています。

日本では、まだ株式などの有価証券へ投資をしている人は少数ですが、資本家という立場にたって会社に出資をして配当をもらう選択肢もあることは知っておいて損はないと思います。

資本主義の仕組みを理解して、「資本家」と「労働者」それぞれの特性を知ることは非常に重要です。

まとめ

以上、ジョン太郎の著書『外資系金融マンがわが子に教えたい「お金」と「投資」の本当の話』の内容を一部紹介させていただきました。

外資系金融マンとして金融知識が豊富な著者が自分の子どもに「お金」と「投資」について知っておいてほしい内容を紹介しているので、基礎から内容を学ぶことができる1冊です。

ファイナンシャルリテラシーを高めたいと思っている人や経済やお金、投資の基本を学びたいという人にはもってこいの本です。

ぜひ、興味を持たれた方は本書を読んでいただければと思います。

最後までご覧いただき、ありがとうございました。