資産形成に役立つ本

【書評/要約】『専業主婦は2億円損をする』橘玲|生涯共働きが最強の人生設計

過去に「専業主婦論争」に火をつけた話題の書『専業主婦は2億円損をする』(橘玲)を読みました。

私は橘玲さんの著書は非常に好きなのですが、本書も非常に面白い視点を交えながら今後を生き抜く戦略を紹介してくれていました。

本書のタイトルだけ見ると「専業主婦向けの本なのかな」と感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、多くの人に読んでいただきたい内容となっています。

専業主婦の妻がいるビジネスマンは本書を読むことで、専業主婦という属性を色んな観点から知ることができます。

また、本書では生涯共働きが最強の人生設計ということを結論づけているため、今後の家族観を考え直すチャンスです。

結婚したいと考えている女性もどういう女性が結婚しやすいのかといった内容や女性として幸せに生きるための戦略が描かれているため必見です。

また、現役の専業主婦の方は本書を読めば仕事を再開したくなるかもしれません。

本記事では、『専業主婦は2億円損をする』より個人的に印象に残った部分を紹介していきたいと思います。

こんな人におすすめ!!

・現役の専業主婦
・結婚したいと考えている女性
・専業主婦の妻がいるビジネスマン

専業主婦は2億円をドブに捨てている

本書の冒頭部分では、専業主婦に関してこのように述べられています。

・専業主婦はお金がない
・専業主婦は自由がない
・専業主婦は自己実現できない
・専業主婦はカッコ悪い
・専業主婦になりたい女子は賢い男子に選ばれない
・専業主婦には”愛”がない
・専業主婦の子育ては報われない
・専業主婦は幸福になれない
・専業主婦は最貧困のリスクが高い
・ぜんぶまとめると、専業主婦にはなにひとついいことがない

なぜこのような事態に陥るのかというと、本書のタイトルにも関連するように専業主婦は2億円をドブに捨てているからです。

これは人的資本(=稼ぐ力)の観点から考えられています。

大学を出た女性が60歳まで働いたとして、平均的な収入の合計は2億1800万円になるそうです。(退職金は考慮していません。)

結婚や出産など専業主婦になる時期や理由は様々ですが、専業主婦になってしまうとこの40年かけて2億円になる「お金持ちチケット」をぽいと捨ててしまうことになります。

稼ぐ力を失っているのでお金がなく、自由の土台ともいえるお金(=金融資産)がなければ自由もありません。

そして自己実現の土台ともいえる人的資本を失っているため、自己実現することはできません。

また、一般的に賢い男の子であれば、2億円の「お金持ちチケット」を持っている女の子と、それを捨ててしまった女の子をどちらをパートナーに選ぶでしょうか。

こちらに関しても答えは明白で、専業主婦になりたい女子は賢い男子に選ばれなくなるという訳です。

最後に専業主婦は『幸福の資本論』(橘玲)で紹介されている幸福のための3つの資本「金融資産」「人的資本」「社会資本」のうち「社会資本」しか持っていないケースがほとんどです。

『幸福の資本論』でも述べられているとおり、これらの資本が幸福に直結するために非常に重要であり、すべて失ってしまうと最貧困の状態となってしまいます。

このような観点から考えても専業主婦という生き方はこれからの時代において非常に危ない人生設計になっているということです。

専業主婦は自由と幸福から最も遠い生き方

幸福な人生を送りたいと願っている人は多いと思います。

では、「幸福」とは一体何なのでしょう?

以下のような生き方であれば、幸福だと言えるという人も多いと思います。

①好きなひとと愛し合い、そのひとと家庭をつくる
②独身なら、好きな家庭や友達に囲まれて暮らす
③好きな仕事をして、みんなから感謝されたり、ほめられたりする
④好きな洋服を着て、好きなものを食べ、人生を楽しむ

この4つの「幸福な人生」に共通しているのが、「好き」という言葉です。

つまり、幸福とは自身が好きなように生きることです。

これを「自己決定権」といいますが、要するに「自由な生き方」のことです。

そして、この「自己決定権(=自由)」を獲得するためには、経済的に独立しなければなりません。

前述のとおり、専業主婦は自身の「人的資本」を手放し、生活の全てを夫に依存している状態です。

なので、経済的独立を自分から手放してしまう専業主婦は、「自由と幸福」から最も遠い生き方になってしまうのです。

さらにほんとうの愛情や信頼は対等な関係からしか生まれないため、生活のすべてを夫に依存するという状態は家族としてうまくいく可能性も低くなります。

「誰のお蔭でメシが食えるんだよ!」みたいな喧嘩トークはよく耳にしますしね。

夫婦間での関係が悪化し、離婚となってしまうと、前項でも述べたように「金融資産」「人的資本」「社会資本」の全てを失うことになるため、最貧困の母子家庭になってしまうというリスクもあります。

生涯共働きが最強の人生設計

では、人生100年ともいわれるこれからの時代において、どのような人生設計が望ましいのでしょうか?

本書では、「生涯共働き」が最強の人生設計であると述べられています。

老後に必要な資産は人それぞれですが、生涯現役であれば老後問題そのものがなくなります。

さらに夫婦そろって人的資本を維持できるのであれば収入はさらに増えるので、生活はますます安泰です。

また、夫婦のどちらかに依存している生活設計ではないため、片方が仕事を続けられなくなったとしても安心して生活できるでしょう。

そして、最も重要なのは「好きなこと」を仕事にするということです。

健康寿命が80歳だとして、20歳から60年間働くとしても嫌いなことをやり続けることは難しいと思います。

「好きなこと」がはっきりしていて、稼ぐことができるのであれば、老後も経験や知識を活かして第二の青春を謳歌するという選択も取れます。

好きなことを仕事にできるのであれば、仮に日本国の財政が破綻して年金が受け取れなくなったとしても、人的資本が生み出す富で生活を支えることができるのです。

このように人生100年時代の人生戦略は、いかに人的資本を長く維持するかにかかっています。

そのためには、「好きを仕事にする」ことが唯一の選択肢なのです。

アーク
アーク
夫婦揃って好きなことをしながら共働きであれば最強ですね。

60代、70代になっても人的資本を維持できるかどうかで、超高齢社会の格差はさらに拡大していくでしょう。私たちは、「好きを仕事にする」以外に生き延びることのできない残酷な世界に投げ込まれてしまったのです。

『専業主婦は2億円損をする』橘玲

まとめ:夫婦揃って好きなことを仕事にしよう!

以上、橘玲さんの著書『専業主婦は2億円損をする』より、専業主婦という生き方は不利であるということ、これからの時代は好きなことを軸にした生涯共働きが最強の人生設計であるということを紹介させていただきました。

最近は個で稼げる時代となっており、専業主婦の方でもインターネットやYouTubeで好きなことをベースにサラリーマン以上に稼いでいるような人もちらほら見かけます。

好きなことで稼げるという状態はほんとに素晴らしいことだと思います。

夫婦とも人的資本が強固であれば、経済状態が安定し、心に余裕も持てるため、些細なことで喧嘩することも少なくなるのではないかと思います。

また、万が一どちらかに緊急の事態があった場合も、支えあって生きていけますし、何よりお互いがどちらかに依存していないという状態が素晴らしいと思います。

本書を読んでみて、家族としての人生設計や日本がなぜ少子高齢化に陥っているのかという点について非常に考えさせられました。

橘玲さんの著書は非常に読み応えのある内容ばかりですので、興味がある方はぜひ『専業主婦は2億円損をする』も読んでみてください。

最後までご覧いただき、ありがとうございました。