「eMAXIS Neo 自動運転ってどんなファンドなの?評価は?」
自動運転というテーマに将来性を感じ、「eMAXIS Neo 自動運転」に興味をもたれている方も多いと思います。
本記事では、上記のような悩みを解決するために、「eMAXIS Neo 自動運転」の特徴や魅力を解説していきます。
「eMAXIS Neo 自動運転」の特徴をはじめ、組入銘柄や運用成績も併せて紹介していきますので、ぜひ参考にしていただければと思います。
・eMAXIS Neo 自動運転の中身を詳しく知りたい
・自動運転というテーマに将来性を感じる
・eMAXIS Neo シリーズに興味がある
Contents
eMAXIS Neo 自動運転の特徴
AIが銘柄を選定する”新時代のインデックスファンド”

まずはeMAXIS Neoシリーズの概要を説明します。
eMAXIS Neoとは、eMAXISシリーズでお馴染みの三菱UFJ国際投信が設定している投資信託のシリーズのことです。
最大の特徴は、AI(人工知能)が米国の金融商品取引所に上場している銘柄の中から対象のテーマごとに銘柄を選定し算出する「S&P Kensho ニューエコノミー指数」に連動することを目指す、新時代のノーロード・インデックスファンド・シリーズであるということです。
同シリーズは2020年末で合計純資産残高が200億円を突破しています。(2020年12月29日時点)
将来性や高い成長性が期待される9つの革新的なテーマを取り扱っています。(「遺伝子工学」「ロボット」「宇宙開発」「ドローン」「バーチャルリアリティ」「ナノテクノロジー」「フィンテック」「ウェアラブル」「自動運転」)
eMAXIS Neoシリーズ9ファンドの2020年12月28日時点の純資産とリターンは以下のようになっています。

今回紹介する「eMAXIS Neo 自動運転」が同シリーズにおいても圧倒的な純資産額、運用成績を誇っています。
ちなみに2020年度の1年間における投資信託の運用成績は非常に素晴らしく、トータルリターンランキング2位の実績を叩き出しています。
AIが一部運用するようなファンドはこれまでにもありましたが、eMAXIS Neoは銘柄選定を全てAIが行っています。
AIが数百万ページ以上の企業の開示資料等を自動で読み込み、テーマに関連するコトバの有無を基本に銘柄を自動で選んでいます。
AIが運用することによって、銘柄の取りこぼしが少なく、テーマの恩恵を十分に享受することが期待されています。
人間と違ってAIには迷いや不安といった感情が一切ないため、読み込んだ過去のデータに基づきより精緻な運用ができるのでしょう。
AIの運用技術自体もこれから注目されると思いますので、AIの腕前を見るという点でも興味深いファンドだと思います。
Kensho Autonomous Vehicles Indexに連動
「eMAXIS Neo 自動運転」はKensho社が開発したS&P Kensho Autonomous Vehicles Index(配当込み、円換算ベース)に連動する投資成果を目指しています。
Kensho Autonomous Vehicles 指数は、自動運転車及びコネクテッドカーに特化している企業のパフォーマンスを測定するように設計されています。
S&P500指数と対比した過去3年間のパフォーマンスは以下のとおりです。

2021年1月31日時点
3年前(2018年1月29日)を100とした場合、
S&P Kensho Autonomous Vehicles…246.04
S&P 500…137.93
2020年中旬まではS&P500指数に劣後しているものの、2020年下旬あたりからの急上昇がすごく、現時点(2021年1月31日)では圧倒的なパフォーマンスとなっています。
3年で約2.5倍まで上昇しているのはすごいですね。
コストは少し高い
「eMAXIS Neo 自動運転」の基本情報をまとめました。
購入時手数料:なし
信託報酬:年率0.792%(税込)
信託財産留保額:なし
設定日:2019年5月28日
信託期間:無期限
決算日:8月17日
純資産:9195百万円(2020/12/30時点)
コストは少し高いというところでしょうか。
購入時手数料と売却時にかかる信託財産留保額はかかりません。
信託報酬は年率0.792%となっており、業界最安のインデックスファンド(約0.2%程度)と比較すると相対的に高く、アクティブファンド(約1.6%)と比較すると相対的に安いといった立ち位置です。
まさにインデックスファンドとアクティブファンドのちょうど中間といったところですね。
売買委託手数料や有価証券取引税、その他費用を加味した実質コストは1.16%となっています。
設定日は2019年5月28日で同シリーズの「ウェアラブル」「フィンテック」と同時期に設定されています。
純資産は2020年12月30日時点で91億9500万円となっており、eMAXIS Neo シリーズでは最大の規模です。
eMAXIS Neo 自動運転の組入銘柄
「eMAXIS Neo 自動運転」の投資地域と業種、組入上位10銘柄は以下のようになっています。(2020年12月の月次運用レポートより抜粋)

投資地域は約6割(58.2%)を米国が占めていて、ケイマン諸島(17.2%)、オランダ(14.2%)、ジャージー(6.2%)、日本(3.6%)と続きます。
自動運転をテーマにしているファンドなので、セクターはもちろん自動車・自動車部品に大きな偏りがあります。
また、自動運転やコネクテッドカーを開発するにあたっては、自動車を高度化していく必要があるため半導体・半導体製造装置、ソフトウェア・サービスの業種の割合も大きくなっています。
最も特徴的なのは、投資信託といえど、組入銘柄数が22銘柄とかなり集中していることです。
同ファンドは”新時代のノーロード・インデックスファンド・シリーズ”と謳われていますが、実態はアクティブファンドに近いです。
集中投資のため、リスク・リターンは非常に高いですし、テーマ型は流行り廃りも激しいので注意が必要です。
組入上位3銘柄を紹介
1位 テスラ(組入比率7.7%)
組入銘柄第1位は言わずと知れた米国の電気自動車メーカーテスラ(TSLA)です。
電気自動車と関連製品の開発・製造・販売に従事しています。
同社初の電気自動車スポーツカー「ロードスター」、続いてセダン「モデルS」、SUV「モデルX」「モデルY」、新型セダン「モデル3」を展開しています。
充電・蓄電の電力システムも製造しています。
地域別売上は米国が約50%を占めています。
自動運転の分野でも優位な立場になれると期待されている銘柄です。
2020年の1年間だけでも株価が8倍以上跳ね上がっており、本ファンドのパフォーマンスの上昇に大きく寄与しています。
2位 アンバレラ(組入比率7.4%)
ケイマン諸島籍の半導体メーカーアンバレラ(AMBA)が組入銘柄第2位となっています。
高精細(HD)ビデオキャプチャ、共有表示が可能なビデオ半導体処理ソリューションを開発している企業です。
単一半導体チップに、HDビデオ・画像・音声処理及びシステムの機能を統合した、チップ・オン・チップを提供しています。
製品はデジタルカメラ、ビデオカメラ、録画機能付き携帯電話などに使用されています。
3位 ビステオン(組入比率6.5%)
米国の自動車部品サプライヤーのビステオン(VC)が組入第3位となっています。
自動車部品を設計、製造し、自動車メーカーへ提供している企業です。
自動車用冷暖房、パワートレイン冷却システム、車載エンターテインメント、無線通信、クライメントコントロール(左右独立調整)、ボディおよびセキュリティ電子製品、コックピットモジュール、計器パネル、ドア、コンソールモジュールや内装トリムなどを取り扱っています。
設定来の運用成績
決算期(8月17日)における設定来の運用実績を紹介します。
基準価額 | 期中騰落率 | 純資産総額(百万円) | |
2019/5/28(設定日) | 10,000 | 300 | |
2019/8/19(1期) | 10,066 | 0.66% | 369 |
2020/8/17(2期) | 15,372 | 52.71% | 1,008 |

1期から2期にかけて基準価額は50%以上も大きく上昇しています。
それに伴い、純資産総額が大幅に増加し、2期で10億円を突破しています。
先述のとおり、2020年末で純資産総額は約90億円、基準価額も2期と比較して約2倍になっているので、3期の決算は非常にいい数字になることが予想されます。
【展望】注目トピック
では最後に「eMAXIS Neo 自動運転」に関連する注目トピックを取り上げます。
最近は特に自動運転分野における中国の存在感が高まっています。
中国は国を挙げて自動運転車開発に取り組んでいるので注目です。
2020年に中国政府は2025年までに新車販売台数の50%を条件付き自動運転車とする目標を発表しています。
これまでは自動運転の技術開発は欧米がリードする形で進んでいましたが、2040年には中国における自動運転車の販売台数が米国の約2倍まで達するとの試算もなされています。
世界最大のマーケットである中国市場をめぐる企業間の覇権争いは今後も注目です。
まとめ:自動運転の技術に注目
以上、「eMAXIS Neo 自動運転」の特徴や魅力、展望を紹介させていただきました。
これまで説明してきたとおり、「eMAXIS Neo 自動運転」は既に大きく上昇していますが、まだまだ自動運転関連の市場規模は非常に大きく、今後も楽しみな分野だと感じました。
自動運転というテーマ性は非常にワクワクしますが、本ファンドは非常に銘柄数が集中しているので、リスク・リターンは非常に高くなっています。
余力資金で高いリターンを目指したいけど、自動運転関連の個別銘柄には手を出しにくいという方には向いているかもしれません。
非常に興味深いファンドなので、これからも動向に注目したいと思います。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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